医療技術産業戦略コンソーシアム(METIS)は10月20日(火),KKRホテル東京(千代田区)において,第4期計画について話し合う「第1回医療テクノロジー推進会議」を開催し,同日,その内容を報告する記者会見を開催した。
METISは,医療機器団体20,4900社から構成される日本医療機器産業連合会(医機連)が推進するもので,日本発の新たな医療機器の開発による医療機器産業の国際競争力強化をめざし,産官学が連携して研究開発から実用化までの戦略の検討およびインフラ整備などを推進するために2001年にスタートした。2009年3月までで3期が終了し,第4期は2011年までの3年を期間として,「革新的医療技術の実用化と産業基盤整備による成長戦略の推進」をテーマに活動を行っていく。
記者会見では,会議の共同議長を務めた,荻野和郎氏〔医機連会長,日本光電工業(株)代表取締役会長〕と梶谷文彦氏(川崎医療福祉大学副学長,岡山大学特命教授)が第4期の活動内容などを説明。荻野氏は,「METISはこれまで,医療機器の重要性や有用性を国民に広く理解してもらう活動を行ってきた。まだ課題は山積だが,さまざまな施策も政策に取り入れられるなど,活動は良い方向に進んでいる。第4期では,革新的な医療技術をいかにスピーディに実用化につなげるか,国際的な競争の中で医療機器産業の基盤をいかに強化していくか,そして,安定・安全・安心の医療にどのように貢献して国民が満足できる成果を出していくか,という課題に対し取り組んでいく。医療機器産業は,国民の安全や安心にかかわる分野であると同時に,経済を牽引する役割も担う重要な分野である」と述べた。また梶谷氏は,「われわれの分野は国民のセーフティネットを支えるものであり,その重要性は今後さらに増していくものと考えられる。その中において,METISの担う役割は大きい」と話した。
最後に,METIS事務局長の原澤栄志氏〔日本光電工業(株)取締役専務執行役員〕が会議で議論された内容について,医療機器を開発する研究者のサポートや未承認医療機器による臨床研究のためのガイドラインづくりを厚生労働省のガイドラインと合わせて作成する必要性などが確認されたと説明した。
第2回医療テクノロジー推進会議は,2010年3月に開催される予定となっている。 |