(株)フィリップスエレクトロニクスジャパンは,9月14日(月),同本社(港区)において,フィリップスヘルスケアのシニアバイスプレジデント兼チーフメディカルオフィサー(CMO)であるエリック・シルフェン氏による記者会見を開き,ヘルスケア事業の展望を説明した。
記者会見で同氏は,「Building a bridge between hospital and home through technology」と題した講演を行い,同社が患者中心のヘルスケアサービスの提供に取り組んでいく姿勢を強調した。そして,医療サービス提供者の不足,医療費の高騰,人口に対する高齢者比率の上昇をヘルスケアの抱える課題として挙げ,こうした課題解決のためには,持続してヘルスケアを提供できる環境を構築していくことが必要だと述べた。
その上で,高齢化社会におけるヘルスケアに対するニーズに応えるためには,病院と自宅を結ぶ橋渡し的な役割を果たす新技術が必要であるとして,同社の在宅医療技術である医療緊急通報サービス「Lifeline」やホームテレモニタリング技術「Home TeleHealth」などを紹介した。また,病院と自宅を結ぶ橋が構築されれば,高齢者がより長期にわたり,自立的な生活を送ることを可能とし,ヘルスケア・システムの効率化にもつながると述べた。
ただし,こうした新技術による新たなヘルスケア・システムの変化を実現させるためには,新たなヘルスケア・システムの構築が患者に利益をもたらすことを,国民に理解してもらうことが必須であり,そのための教育や啓発活動が必要だと述べた。 |