2009年7月4日(土),「第13回全国X線CT技術サミット」が沖縄コンベンションセンターにおいて開催された(共催:全国X線CT技術サミット,第一三共株式会社,後援:沖縄県放射線技師会,沖縄CT研究会,協力:月刊インナービジョン)。テーマは,「世界に誇れるCT技術」。当番世話人の石風呂実氏(広島大学病院診療支援部)が中四国と九州地区(2007年まで)の担当世話人であることから,13回目にして初めて,日本最南端の地・沖縄での開催が実現した。全国各地で最新CT技術を直接見聞してもらうという本サミットのミッションにまた一歩近づいたことになる。2006年に発足した沖縄CT研究会の会員が実行委員として活躍し,当日は300名近い参加者が参集して盛り上がりを見せた。今回は沖縄開催ということで,石風呂氏の呼びかけで軽装が基本となり,かりゆしウエアの参加者も見受けられて南国らしい雰囲気の会になった。
また今回初めて,前日の3日(金)に前夜祭として,「X線CT技術セミナー」が沖縄ハーバービューホテルクラウンプラザにて開催された。当番世話人である石風呂実氏が座長を務め,鈴木諭貴氏(千葉西総合病院放射線科)が「データベースを活用した心臓CT検査法」と題して講演を行った。
4日のサミット本番は,田畑浩一郎氏(沖縄県立南部医療センター・こども医療センター)の総合司会により,午前中の「リフレッシュセミナー:CT画像の成り立ち」から開始された。このセッションは沖縄開催を機に,現状で望みうる最高の講師陣によるCTの基本を理解するための講演が5題行われた。豊富な現場経験とたゆまぬ研究活動から得られた理論や知見が報告され,またとない学びの機会になったと思われる。
協賛メーカー8社によるランチョンセミナー:メーカープレゼンテーションを挟んで,午後は,「臨床で活きる3Dボリュームデータの有用性」と題したセッションが企画された。頭部&末梢血管,Cardiac CT,腹部&整形外科,救急の4部門に分かれて,最新の臨床報告が行われた。今回のテーマにもあるように, 256列,320列,2管球など最新の超多列CTを駆使した,世界をリードする日本のCT技術を改めて認識させられる発表内容であった。
前回の第12回から一般演題(ポスター)の募集が始まったが,今回も30題のポスター展示と表彰が行われた。世話人と実行委員22名による審査の結果,5題(金賞1題,銀賞2題,銅賞1題,デザイン賞1題)が選ばれ,沖縄CT研究会代表世話人・島袋 真氏(豊見城中央病院),全国X線CT技術サミット代表世話人・辻岡勝美氏(藤田保健衛生大学)から表彰状が授与された。
次回の第14回全国X線CT技術サミットは,2010年7月24日(土),ラフレさいたまにて,「CT造影技術─簡単そうで難しい肝臓造影検査─」をテーマに開催される。当番世話人は八町 淳氏(長野赤十字病院)が務める。
なお,今回の第13回全国X線CT技術サミットの講演内容は,小誌11月号の特別報告で特集する予定である。
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協賛企業の機器展示会場
(AZE,アミン,コドニックス,GE,東芝,
日本メドラッド,根本杏林堂,
フィリップス,日立メディコ,
メディキット,第一三共) |
前夜祭の特別講演:
鈴木諭貴氏
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