(社)日本画像医療システム工業会(JIRA)は6月1日(月),平成21年度通常総会をKKRホテル東京で開催した。総会冒頭,議長に選出された猪俣博JIRA会長が,2008年度の国内市場が対前年度比で約4%減であることなど厳しい状況が続いていること,さらに,JIRA取り巻く大きな変化として画像の医療における価値認識の変化,市場を取り巻く環境の変化について述べ,21年度は「JIRA将来構想プロジェクト」の提言を受け,名実ともにアクションを起こす大切な1年であると挨拶した。総会では,平成20年度事業報告(案)および平成20年度収支決算(案),平成21年度事業計画(案)および平成21年度収支予算(案)について報告され,承認を得た。また,第3号議案では,6月1日付で理事を退任する猪俣博氏に代わる新会長の選任が行われ,桂田昌生氏(東芝メディカルシステムズ株式会社)が新会長に選任された。また,新たな副会長として,6月1日付で理事に就任した山本悦治氏(株式会社日立メディコ)が就任した。
また,総会前に行われた講演では増永明氏(経済産業省商務情報政策局医療・福祉機器産業室 室長)が,医療機器の国内外の市場現況,経済産業省の研究開発に関する施策,補正予算により立ち上がるプロジェクト,医療機器産業への部材供給などについて,「医療機器を巡る経済産業政策(研究開発政策,中小対策)」のテーマで講演した。また,「医療機器の通商戦略」のテーマで講演した田村暁彦氏(経済産業省通商機構部 通商交渉調整官)は,いいものを作ったからといって売れるものではなく,国際的に売れるための枠組みを作ることが肝要であるとした。そして,WTO やAPECにおけるヘルスケア部門での取り組みを紹介し,わが国の医療機器メーカーや産業会の関与がいかにも不十分であると指摘した。特に来年2010年は,APECの議長国となるため,産業会の協力を強く求めた。
なお,総会後には,平成21年度JIRA会長表彰が行われた。受賞者は以下のとおりである。 |