GE横河メディカルシステム(株)は5月20日(水),ハイアットリージェンシー東京(東京・新宿)において,超音波診断装置の新ブランド「Venue」の第一弾として,7月1日に世界に先駆けて日本での発売が予定されている麻酔科専用機種「Venue 40 Anesthesia」の記者発表会を開催した。
同社は,5月12日(木)に新戦略発表会を開催し,GEのヘルスケアに関する新戦略として「ヘルシーマジネーション(healthymagination)」を発表している。これは,2015年までに100以上のイノベーションに合計60億ドルの投資を行うことで,医療コスト15%削減,医療アクセス15%拡大,医療品質15%向上をめざすもので,Venue 40 Anesthesiaは同戦略のイノベーションの一つとなる。従来とはまったく異なる新しいカテゴリーの次世代超音波装置と位置づけられており,麻酔科の手技に求められる高い画像撮影技術をベースとして開発されている。本体重量は4.8kgときわめて小型で持ち運びがしやすいほか,搭載機能を必要なもののみに絞り込み,さらには自動で画像の最適化が図れるなど,超音波装置の使用頻度の低い麻酔科医においても,手術中に簡単に操作ができるシンプルな設計となっている。
記者発表会では,はじめに同社代表取締役社長兼CEOの熊谷昭彦氏がヘルシーマジネーションの概略を説明し,続いて,長野県立こども病院院長の宮坂勝之氏が,「麻酔科医におけるECHOガイド下手技の必要性」と題して,麻酔時のエコーの必要性と欧米の現状,Venue 40 Anesthesiaの臨床的有用性について講演した。また,同社超音波統括事業本部セグメントマネージャーの伊藤寿通氏がVenue 40 Anesthesiaの技術的な特長について,同社執行役員超音波統括事業本部本部長の松村誠一郎氏が販売戦略について述べた。
同社としては今後,啓蒙活動やワークショップなどによるトレーニングにも積極的に取り組み,超音波装置におけるさらなる新分野開拓と,次世代機器の開発につなげていきたい考えだ。 |