(株)日立メディコは2月1日(日),セルリアンタワー東急ホテル(渋谷区)で開催したプレミアムセミナー東京「超音波診断の最先端,そして,明日へ」において,デジタル超音波診断装置の新製品「HI VISION Preirus(ハイビジョンプレイラス)」を大々的に発表した。
HI VISION Preirus(2月2日発売)は,探触子から装置のハードウエア,ソフトウエアなどすべてを一新して高画質化を図った,まったく新しい発想の製品である。液晶モニタとコントロールパネルが一体となり上下に稼働するなど,さまざまな姿勢に対応可能な操作性を考慮したデザインを採用。“みえる”と“使いやすい”を追求し次世代のプレミアム超音波診断装置と銘打たれた。組織の硬さを画像化するReal-time Tissue Elastography,CTやMRIと超音波診断装置の断層画像をリアルタイムに並列表示するReal-time Virtual Sonographyなどの最新アプリケーションも搭載。同社は,HI VISION Preirusをすべての領域に対応する機種として提案する。
セミナー会場で行われた新製品プレゼンテーションの後,プレス向けの説明会が開催された。はじめに,執行役社長の浜松 潔氏が,同社の超音波診断装置事業の方向性について説明した。浜松氏は,「今回発売するHI VISION Preirusは,いろいろな意味で当社の超音波ビジネスの今後を変えていくと考えている。HI VISION Preirusは,画質,性能,操作性などのすべてを,お客さまの視点に立ち,日立グループを挙げて一新している。これにより,グローバルなビジネスをさらに拡大したい」と意欲を述べた。
続いて,超音波マーケティング本部部長の岡田一孝氏が,HI VISION Preirusに採用された新技術やデザインの特長について説明した(詳細はこちらへ)。
セミナー会場では,新製品プレゼンテーションに続き,国家公務員共済組合連合会虎の門病院副院長の竹内和男氏が座長を務め,2題の講演が行われた。
聖路加国際病院放射線科医長の角田博子氏は,「乳腺診断における超音波検査の有効利用」と題して講演した。角田氏は,超音波診断装置と他のモダリティを組み合わせることで,乳腺診断において超音波診断装置がさらに役立つものとなるなどの考えを示したほか,Real-time Tissue Elastographyの原理や,その有用性について詳述した。
次いで,東京医科歯科大学消化器内科主任教授の森安史典氏が,「造影超音波−最新の話題と近未来−」と題して,第二世代の超音波造影剤であるソナゾイドの特長などを説明。また,肝がんの術中造影超音波の症例や,局所治療の効果判定に造影超音波を応用した例を紹介したほか,肝がんの新しい治療法である強力収束超音波治療(HIFU)について,ソナゾイドのマイクロバブルがHIFU効果を増強する結果を示した。 |