医療コンサルティングを行う(株)グローバルヘルスコンサルティング・ジャパン(GHC-J)は1月28日(水),ベルサール飯田橋(千代田区)で「DPC導入直前セミナー DPCと病院成長の軌跡〜民間・公的病院〜」を開催した。公的病院,民間病院それぞれのDPC導入からその後の運用,さらにデータの活用による病院経営の手法について,DPC病院の院長による講演などが行われた。
開会に先立ち,米国グローバルヘルスコンサルティングのアキよしかわ会長が,日本国内におけるコンサルティング事業を紹介。DPC環境下での人材育成やコスト分析サービスについて,社会保険病院や赤十字病院などの実例を交えて説明した。
この後,公的病院におけるDPC導入事例として,大垣市民病院院長の曽根孝仁氏が「当院のDPC導入経験〜DPCを追い風に〜」と題して講演した。同院は近年黒字経営を続けているが,2008年7月からDPC病院となった。講演では,DPC移行に伴い手術室の稼働率を上げ,さらにジェネリック薬への切り替えや医療材料コストの削減に取り組んだ経緯が報告された。続いて,「DPC導入と病院成長の軌跡」をテーマに,社会医療法人財団慈泉会相澤病院理事長・院長の相澤孝夫氏が講演した。相澤氏は,2006年4月からのDPC導入における院内の組織体制の整備やクリティカルパスの見直しについて説明。さらに,DPCデータをもとにパスの見直しなどを行い,医療の質とともに収益を上げていった取り組みを,実際のデータを示しながら紹介した。
この後,GHC-J代表取締役社長の渡辺幸子氏が「DPC環境下の戦略的病院経営 現在と将来の対応策」と題し講演。調整係数が廃止され新たに設けられる予定の機能評価係数など,今後のDPC施策の動向とその対応について解説した。
当日は約300名が参加。講演後は会場の参加者と講演者で質疑応答が行われるなど,盛況のうちにセミナーは終了した。なお,本セミナーの第2弾が,3月13日(金)にベルサール八重洲(千代田区)で行われる。 |