|
GE横河メディカルシステム(株)のMRI“Signa”ユーザーが一同に会し,全国の各ブロックから選出された代表施設が優れた画質と撮像技術を競い合う,「Signa甲子園2007(MR
Signaユーザーズミーティング・全国大会」が12月8日(土),東京ミッドタウン(東京・港区)にて開催された。全体が2部構成となっており,第2部として「GE
Healthcare MRI 最新技術発表会」が同時開催された。撮像の工夫点が学べるほか,最新のアプリケーションなどが紹介されるとあって,全国から約230人が参加した。
第3回目となったSigna甲子園には,北海道・東北,関東,中部,関西,中四国,九州の6ブロックから選ばれた13施設が代表施設として参加した。全国のSignaユーザーズミーティングの代表1名が審査員となり,画質,創意工夫,実現性の観点から15点満点で評価を行った。また,一般参加者も審査員として一人1点が与えられたほか,装置の性能差を考慮した加点を合計し,得点の多い順に金賞・銀賞・銅賞が決定した。
金賞は,「Gate Free 3D-Fat Sat FIESTAを使用した濃縮胆汁症例における胆道系の描出」と題して発表を行った,中部ブロック代表の(財)長野市保健医療公社
長野市民病院(発表者:小林昌樹氏)(写真1)が受賞した。3D-FIESTA(同院ではGate
Free 3D-Fat Sat FIESTAと命名)は,胆摘術前精査において解剖学的位置の把握が可能であり,造影剤を使用するDIC-CTと比べてきわめて低侵襲な検査法であると述べた。
銀賞は,「MR Angioでのひと工夫」と題して発表を行った,関西ブロック代表のりんくう総合医療センター市立泉佐野病院(発表者:飯塚明寿氏)(写真2)が受賞した。SARの規制はよく知られているが,その制御法はあまり知られていない。SARの規制を踏まえた上で,RFの出力調整・制御法を正しく知り,その特性を利用することでMRAの画質向上ができたと述べた。
さらに,T1強調画像撮像でRFの出力を下げるとS/Nは低下するが,白質と灰白質のコントラストは上昇するとの報告があった。
銅賞は,「急性期脳梗塞に使える!!3-Contrast Long TE SPGR」と題して発表を行った,関東ブロック代表の国家公務員共済組合連合会
横浜栄共済病院(発表者:平野謙一氏)(写真3)が受賞した。3-Contrast
Long TE SPGRでは,3D-TOFを用いてTEをできるだけ延長させて撮影するだけで,SWI処理画像よりも血栓を容易に指摘できる可能性があるほか,血栓の位置確認に有用であると推測されることから,超急性期脳梗塞の診断に有用であると述べた。
また,各施設の発表終了後には,(財)長野市保健医療公社長野市民病院
診療技術部診療放射線科の小林正人氏(写真4)による特別講演「How to
Signa躯幹部拡散強調画像−−SIGNAによる拡散強調画像の進め方−−」が行われた。
第2部の「GE Healthcare MRI 最新技術発表会」では,GE横河メディカルシステム(株)MR
Sales & Marketing部の内海一行氏(写真5)が,第93回北米放射線学会(RSNA2007)で発表された乳腺専用MRI「Signa
Vibrant」(日本国内薬事未承認)や,“See More,Do More,Expect
More”というコンセプトを実現する最新アプリケーションなどを紹介した。
|
|
会場風景 |
熱心に発表を聞く参加者 |
|
|
発表施設の症例画像 |
表彰式 |
|