東京慈恵会医科大学放射線医学講座は11月10日(土),同大学中央講堂において,「がん診療と放射線科医」をテーマに,第1回市民公開講座を開催した。
はじめに,放射線医学講座教授の原田潤太氏(写真1)が開会の挨拶に立ち,X線がなくては現在の医療は成り立たないと重要性を示した上で,「放射線科医についての理解をさらに深めてほしい」と述べた。
続いて,同講座の兼平千裕教授(写真2),高木佐矢子助教(写真3),内山眞幸准教授(写真4)が司会を務めて5題の講演が行われた。読売新聞編集局社会保障部記者の本田麻由美氏(写真6)は,「患者からみた日本のがん診療の現状と展望」と題して,がん対策基本法成立の背景や,放射線治療の現状を述べた。同講座講師の青木 学氏(写真7)は,「前立腺がんの現状と放射線治療について」と題して講演。小線源治療やIMRTなどの治療法や骨転移頭痛緩和剤の89Srについて説明した。同講座教授の福田国彦氏(写真8)は,放射線治療医と画像診断医の仕事内容をわかりやすく紹介。癌研有明病院副院長の山下 孝氏(写真9)は,「乳がん治療における放射線治療の現況について」と題して講演。がんに関する情報収集の方法として,米国国立がん研究所とライセンス契約がされている「がん情報サイト」(http://cancerinfo.tri-kobe.org)を紹介した。京都医療科学大学医療科学部教授の大野和子氏(写真10)は「医療における放射線利用と放射線被曝」について講演した。
最後に,同講座准教授の関谷 透氏(写真5)が,「来年からも本講座のような企画を続けていき放射線科医と放射線治療を皆さまに紹介していきたい」と閉会の挨拶を述べて締めくくった。 |