株式会社フィリップスエレクトロニクスジャパンは10月11日(木),ロイヤルフィリップスエレクトロニクス最高技術責任者(CTO)のリック・ハーウィッグ氏(写真1)によるプレスラウンドテーブルをストリングスホテル(品川)にて開催した。初来日したハーウィッグ氏は1978年に入社し,2006年4月よりCTOに就任,グループ管理委員会のメンバーも勤めている。
ハーウィッグ氏は「Innovation for Growth」と題し,フィリップスの研究開発戦略と製品開発コンセプトについて報告した。同社は1980年代から2010年に至るイノベーションの変化を,技術リサーチから製品開発,そしてソリューションサービスに分け,"ビジョン2010"として「Healthcare」「Consumer
Lifestyle」「Lighting」の3つのマーケットに分類。なかでもHealthcare分野については,治療中心から予防中心へ,病院から家庭・患者中心へとトレンドシフトする流れの中で,同社の技術が大きく貢献していくとした。Lighting分野では,同社の技術で電力消費の大幅な削減が可能になり,地球環境への貢献は明らかであるという。
同社のユニークなビジネスモデルである"オープンイノベーション"については,パートナーシップとジョイントベンチャーによるきわめてオープンな研究・開発戦略であると強調した。オランダEindhovenのハイテクキャンパスでは,グループのIT企業,政府系研究機関,コンサルタント企業に至るさまざまなジャンルの50社以上が集まり,6千人以上が就業している。オープンイノベーションにより,"人々の生活の質を向上させる"ことこそフィリップスの使命であるとハーウィッグ氏は述べた。 |