(株)フィリップスエレクトロニクスジャパンメディカルシステムズは6月30日(土),品川インターシティホール(東京)において,「Beat to Beat Symposium Tokyo 2007」を開催した。
第一部では,胸部・腹部領域をテーマに講演が行われた。社会保険山梨病院の曹 博信氏は,肝臓をはじめとした腹部領域の撮影には16列MDCTで対応できるとの結果を示した。神戸大学の大野良治氏は,胸部領域におけるBrilliance CTの有用性を紹介し,同装置により,呼吸器放射線診断の臨床,研究のレベルを向上させることが可能だと述べた。京都府立医科大学の伊藤博敏氏は,腹部領域での16列と64列MDCTの使い分けについて,撮影スピード,画質,CTAの描出能の観点から検討した結果を紹介した。
第二部では,心臓・血管領域をテーマに発表が行われた。熊本中央病院の本田恵一氏は,ECG edit機能であるR-tag correctionによる処理を行った冠動脈CTの症例画像を示し,スキャン中の突発的な期外収縮や,心電図ノイズの発生に対して有効であるとした。苫小牧市立病院の町田正晴氏は,同院においてcoronary CTAは虚血性心疾患の診断,治療,観察に欠かせない検査だと述べた。
第三部では,インタラクティブセッ ション〜エキスパートに尋ねる心臓CT検査〜が行われた。心臓CTの現状と検査に求める情報という2つのテーマに沿って,千葉西総合病院の鈴木諭貴氏とJA広島総合病院の山口裕之氏が診療放射線技師の立場からの質問。熊本中央病院の片平和博氏,江戸川病院の慶田毅彦氏,同社の中川 太氏が回答者として質問に答えた。
第四部では,熊本大学の粟井和夫氏による特別講演が行われた。粟井氏は,low kV CTにおける画像ノイズの増加を,ノイズ低減量子フィルタにより改善できたと説明。その上で,Spectral CTの原理を紹介し,造影剤の使用量の低減や,定量的なイメージングなどの可能性を示した。
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