GE横河メディカルシステム(株)は2 月27日(火),京王プラザホテル(東京・新宿区)において「放射線マネージメントワークショップ2007」を開催した。
同ワークショップでは,人材育成に有効な手法として,医療機関でも採用する施設が増えているコーチングについての講義と実践演習が行われた。また,福井大学医学部附属病院放射線部技師長の東村享治氏(写真1)が「診療放射線技師における人材育成と人事評価制度」と題して講演した。東村氏は,人事評価は個々の能力・意識を把握して情意を引き出し,組織と個人に生かすためにあると述べた。さらに,情意を引き出すとはやらされているといった意識をなくさせることであり,人材育成に大切なことだと説明。同院放射線部における人事評価の方法を紹介し,業務と技術研究に関する目標を個々に設定して,達成度を自身と管理者に よって評価していると述べた。また,評価にあたって自身と他者5名による360度評価も取り入れているとし,結果を分析したグラフを示した。その上で,本人主導で取り組むことが自発性を促す意味で必要だと強調した。人事評価制度を向上させるためのポイントとしては,1)組織・経営方針の具体化と明示,2)評価者の面談・評価スキルの向上,3)日常業務の評価に対する公平性と納得感の向上,4)個人の情意向上と人材育成の検証,5)評価結果に対する処遇面反映を明確化,6)人材評価(360度評価など)の他職種および外部者評価の検討を挙げた。しかし,スタッフが制度を理解しなければ効果が上がらないと指摘し,人事評価を受け入れる環境づくりが求められるとまとめた。
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