第92回北米放射線学会(RSNA2006)が2006年11月26日(日)〜12月1日(金),米国・シカゴで開催された。今回のテーマは,“Strengthening
Professionalism”(プロ意識の強化)。6日間にわたり,6万1000人以上が参加した。また,モダリティメーカーなどの最新製品,技術が発表されるTechnical
Exhibitsには800社以上が出展。連日多くの見学者で賑わった。
テーマは“Strengthening Professionalism”
RSNA2006は,例年より一段と暖かいシカゴのマコーミックプレイスで幕を開けた。シカゴの平均気温を見ると日本では北海道の旭川に相当するが,学会初日は10℃以上の気温があり,晴天に恵まれた。
RSNA2006の大会長を務めたのは,アリゾナ大学放射線科教授のRobert R. Hattery,
M.D. 。11月26日(日)の開会式のPresident’s Addressでは,今回のテーマである“Strengthening
Professionalism”について演説を行った。また,開会式では,Chicago
Radiological SocietyのPresidentのCarl L. Kalbhen, M.D.が,研究発表のようにパワーポイントのスライドを使ったスピーチを行った。同氏は,シカゴが米国で肥満者の多い都市だとし,シカゴ名物のディープ・ディッシュ・ピザのスライス画像を見せ,会場を大爆笑させていた。これに引き続き行われたオープニングセッションは,“Strengthening
Professionalism”に関連づけて,“What Sets Us Apart?
Quality as a Differentiator”(われわ れをプロとして区別するものは何か?
──そのための資質)と題して行われた。
Gerald D. Dodd, III, M.D.がモデレータを務め,パネリストとして,Stephen
J. Swensen, M.D.とBrent C. James, M.D.が講演を行った。
片山 仁氏がHonorary
Membersに選出
今回のRSNAのトピックスとしては,新たにMolecular Imaging Zoneが設けられたことが挙げられる。近年,分子イメージングへの注目度が高まっており,国家レベルでの大規模な研究が進められている。日本でも2006年に日本分子イメージング学会が設けられるなど,世界的にこの分野の研究が進んでいる。RSNAにおいても,Education
ExhibitsとScientific Posters & Informaticsが行われているレイクサイド・ラーニング・センターに専門の展示コーナーが設けられた。ここには,日本分子イメージング学会設立に関するポスターも展示された。この分子イメージングについては,専用のロゴマークも作成されており,機器展示であるTechnical
Exhibitsにおいても,関連製品を出展している企業が,そのロゴを掲示し,参加者にPRしていた。
また,日本人にとっての大きなトピックスとなったのが,片山 仁氏(順天堂大学名誉教授)がHonorary
Members(名誉会員)に選出されたことであろう。RNSAの公式サイト(http://rsna2006.rsna.org/)では,片山氏の選出理由について,長年にわたる造影剤の研究,特に1990年にRadiology誌に発表されたいわゆる“Katamaya
Report”が,造影剤の安全使用に大きな影響を与えたことが評価されたとしている。
27日(月)の午後に行われたPresentation of Honorary Membershipsでは,Andy
Adam, M.B.B.S,Kofoworola Oluwatoyin Soyebi,
M.B.Ch.B.とともに大会長のRobert R. Hattery, M.D.から証書を授与された。
日本人がMagna Cum Laudeを受賞
例年日本人の発表が多い,Education Exhibits,Scientific Posters
& Informaticsであるが,今年からは展示方法が変更された。上から見下ろすと2つの円形状にレイアウトされ,領域別テーマごとに自転車のスポークのような配列でポスターが掲示された。従来独立していたinfoRADはなくなり,Informaticsというテーマで,全体の展示に統合されたことも大きな変化と言える。Education
Exhibitsの演題数は1427で,そのうち日本からの発表は185演題あった。国別では,もっとも多いのが米国で600演題以上,それに次ぐのが日本であった。
11月29日(水)の午後には,Award Winnersの発表が行われた。最優秀賞に相当する「Magna
Cum Laude」は全部で6演題が選ばれたが,東京大学医学部放射線科の前田恵理子氏らが“Spectrum
of Epstein-Barr Virus Related Diseases: A Pictorial
Review”で,唯一日本人の発表として受賞した。また,優秀賞に相当する「Cum Laude」は,全部で44題が選出。東北大学医学部放射線診断科の奥本忠之氏らの“Hilar
Cholangiocarcinoma: The Importance of Multidetector-Row
CT(MDCT)with Multiplanar Reconstruction(MPR)in
the Preoperative Evaluation of Vascular Encasement
and Longitudinal Extension along the Bile Duct”,東京大学医学部放射線科の渡谷岳行氏らの“Tips
and Traps in Transcatheter Arterial Chemoembolization
for Liver Tumors: What You Should Know before
You Get Started”が受賞した。このほか,「Certificate of Merit」は全部で144題が選ばれ,日本人の発表としては30演題が受賞。優れたポスターデザインに贈られる「Excellnece
in Design」は26演題あり,岐阜大学大学院医学系研究科のGobert Lee氏らが受賞した。
ワークフローの効率化や臨床での使いやすさをPRした展示
Technical Exhibitsは,マコーミックプレイスのグランドコンコースの南北に位置するノースビルディング,サウスビルディングを会場に,11月26日(日)〜30日(木)の期間,連日10時〜17時(30日は14時まで)に開催された。
出展企業,団体数は829にも上り,そのうち164の企業,団体が今回のRSNAが初めての出展となった。毎年4月に行われる日本の国際医用画像総合展(ITEM
in JRC)の2006年の出展社,団体数が133だったことと比較しても,その規模の大きさがわかる。出展企業は,米国や欧州,日本のメーカーだけでなく,中国,韓国などからの出展も多く,国際色豊かな展示となっている。
昨年のRSNA2005ではシーメンスがX線管球を2基搭載したデュアルソースタイプのCT「SOMATOM
Difinition」を発表し,会場の話題の中心となった。それに比べると今回のRSNAでは,ハードウエア面での新しい製品発表は少なく,むしろ既存の製品のアプリケーションを強化して,より臨床面での有用性を高めようという姿勢を各モダリティメーカーが打ち出していた。その延長線上で,ワークフローや診断から治療,フォローアップまでの流れをITによってスムーズにしていくという動きも活発になってきた。モダリティメーカーによるこうしたトータルソリューションの提供は,PACSや3Dワークステーションの分野にも及んでいる。一方で,従来からPACSや3Dワークステーションを手がけてきたベンダーも,その機能を強化し,臨床応用の範囲を広げる取り組みを行っている。
循環器領域でのCTの有用性が認知される
CTでは,64列CTが臨床現場に普及してきたことから,特に循環器領域におけるアプリケーションを各社がそろえてきている。GEは「LigthtSpeed
VCT XT」に,3つのアプリケーションを搭載してきた。その1つ“SnapShot Pulse”は,コンベンショナルスキャンの技術により,従来に比べ90%以上の低被爆と高画質を実現するものである。同社は不整脈でも安定した画像が得られる“ECG
Editor”も紹介していた。また,東芝も,「Aquilion 64」向けのアプリケーションとして,“Heart
NAVI”,“Phase NAVI”をPRした。“Phase NAVI”は,自動的に最適な心位相に合わせて撮影できるもので検査時間の短縮化を図れる。フィリップスも同様に「BrillianceCT
64」に搭載するアプリケーションを出展した。“TrueView”と“EP Planing”は,ケア・サイクル・フォーカスというコンセプトに基づいたもので,CTで得られたデータを血管撮影装置やカテーテル治療のプランニングに役立てるためのアプリケーションである。
同社は,こうしたアプリケーションのほかに,新しいコンセプトの“Spectral CT”を参考出展した。これは,スペクトラムを分離して別のものとして認識させる技術で,検出器をエネルギー特性の異なる2相式にすることで,1回の撮影でエネルギーサブトラクションが可能になる。造影剤中のカルシウムの描出や血管と骨を分けて画像化できる。フィリップスはほかにも,CTのデータを専用サーバに保存し,そのデータに汎用PCでアクセスし,3D画像処理を行えるソリューションを紹介していた。これと同様の技術を展示していたのがシーメンスである。シーメンスは今回,64列の「SOMATOM
Sensation Web Selection」を出展した。この新製品は,CTに付属したサーバ上にデータを保存する。離れた場所にいる読影医がその画像で読影することで効率化を図れるほか,遠隔画像診断などの地域医療連携にも威力を発揮するという。会場では無線LANで接続したPCから画像にアクセスするというデモンストレーションをしていた。
広範囲を高速に,多目的を効率良く
MRIでも従来の製品に新しいアプリケーションを搭載した展示が多かった。シーメンスは,日本の臨床現場でも高い評価を得ている“Tim”(Total
image matrix)の技術をさらに発展させた“Tim CT”を発表した。CTはcontinuous
tableのことで,テーブルが停止せずにスライドしていくというものである。これによりスキャン時間の高速化が図れるという。同社ではこのほかにも,“Tim”ベースのアプリケーションを強化しているほか,RIS上から撮像条件を設定できるといったワークフローの効率化にも取り組んでいた。
GEもテーブルに新しい技術を採用している。同社の「Signa HDx」シリーズに用途に応じて乳房(胸部)生検用(国内薬事未承認)やFUS用(国内薬事未承認)など3種類の取り替え可能なテーブルを用意した。検査や治療の目的に応じてフレキシブルに対応できる。また,フィリップスは,新製品として従来の「Achieva」のバージョンアップ版となるXシリーズを発表した。ヘリウムガスの蒸発をゼロに抑えたもので,ブースでは「Achieva
XR」(国内薬事未承認)という機種を展示していた。
日本国内のメーカーでは,東芝がパラレルイメージングの新しい技術“Atlas SPEEDER”を搭載した「EXCELART
Vantage powered by Atlas」(国内薬事未承認)を発表した。これは,128エレメントのコイルを同時に接続することが可能で,最長205cmまでをカバーする。腹部は最大32エレメントのコイルで撮像し,肝臓から恥骨までの領域をカバーする。また,患者負担も考慮し,コイルの軽量化を図っていることも特長となっている。さらに,同社は,非造影MRIで長年,日本国内での実績を積み上げてきたが,今回のRSNAでは,従来のFBI法を進化させ,撮像を容易にしたTime-SLIP法を紹介していた。日本だけでなく,米国の来場者からも高い関心が集まったという。このほかにも,コンセプトモデルとして3T装置のモックアップを展示していた。
一方,日立メディコは昨年のRSNA2005で超電導型の1.5T MRI「ECHELON」を発表するなど,製品ラインナップを拡充しているが,今回は,開発中の超電導型オープンMRI「OASIS」のモックアップを展示していた。1Tを超える垂直磁場方式で,高画質,高機能化を図っている。開口径は45cmとし,左右非対称の支柱にして,インターベンションや手術での用途を重視したコンセプトで開発されている。2007年の発表をめざすという。
FPDシステムではバイプレーン装置が話題に
FPDシステムでは,サイズを上げた新製品の発表が多くあった。
フィリップスは,正面,側面双方に20×20インチの検出器を採用した「Allura Xper
FD 20/20」(国内薬事未承認)を発表していた。一方,シーメンスも30cm×38cmのサイズを採用したバイプレーン型の血管撮影システムである「AXIOM
Artis dBA TWIN」を展示していた。ともに従来より検出器サイズを大きくしながらも優れた操作性を両立している。また,GEも「Innova」シリーズに20cm×20cm,30cm×30cmのFPDを搭載したバイプレーンの脳血管内治療専用機である「2121IQ」と「3131IQ」(ともに国内薬事未承認)を出展した。
島津製作所は,新型血管撮影システム「BRANSIST safire」を発表していた。直接変換方式FPDシステムとして,「safire」ブランドを確立しているが,新システムは,従来の「DIGITEX
safire」に切り替わる血管撮影装置で,“Power- RSM filter”という画像処理機能を搭載。これにより画像の粒状性とコントラストの均一化を図っている。また,画像表示のタイムラグが少なく,Cアームの動作や操作性にも配慮した装置となっている。
これらの動画系FPDシステムでは,アプリケーションも進化しており,フィリップスは“Xper
guide”,GEは“Innova 3D+”というインターベンションをサポートする技術を紹介していた。また,シーメンスも“DynaCT”のさらなる機能強化を図り,来場者にPRしていた。
血管撮影以外のFPDシステムでも新しい技術が紹介されていた。島津製作所は,17×17インチのFPDを搭載した「SONIALVISION
safire II」を展示。
テーブルの上下の可動範囲が広く,被検者の乗降が容易となっている。立位でのデジタルトモシンセシスの撮影が可能で,ブースでは,共同研究を行っているヘンリー・フォード・ヘルス・システムのスタディを紹介していた。このほか,装置の小型化も進んでいる。シーメンスは設置面積をコンパクト化し,リモートコントローラで操作できる「AXIOM
Aristos FX Plus」,フィリップスは,立位,臥位対応のUアーム型「Essenta
DR」(国内薬事未承認)やハンドルつきのポータブルFPDを展示していた。立位,臥位撮影が可能なUアーム型の一般撮影装置は,富士フイルムも「Speed
Suite」(国内薬事未承認)というモデルを展示していた。
CRについては,コニカミノルタが“Your Authority on CR”というコンセプトのもと,新製品として「REGIUS
MODEL 110」と世界最小の銀塩ドライレーザーイメージャである「DRYPRO 832」(ともに国内薬事未承認)を出品していた。「REGIUS
MODEL 110」はコンパクト設計が特長で,縦置き,横置きなど,施設のニーズに応じてレイアウトすることができる。同社では,このほか,マンモグラフィ「PCMシステム」を「PURE
VIEW」の名称で出品していた。なお,マンモグラフィについては,富士フイルムがマンモグラフィ用のCRとして世界で初めてFDAからPMAを取得した「FCRm」(日本名「FCR
PROFECT CS」)を展示していた。
PET/CTの先へ,PET/MRIとTOF-PET/CT
Molecular Imaging Zoneが設けられたこともあり,Technical
Exhibitsでもこの分野における大きなトピックスが2つあった。その1つがPET/MRIである。シーメンスではMRIの展示ゾーンにそのコンセプトモデルを展示していた。これは,PET/CTのようにそれぞれの装置が並列するのではなく,PET装置を覆うようにMRIが組み合わされる。フュージョン画像での位置合わせなどにもメリットがあると考えられる。もう1つのトピックスがtime-of-flight(TOF)を利用し高速撮像を行うTOF-PET/CTである。これは,フィリップスが「Gemini
TF」(国内薬事未承認)という名称で出展していたもので,全身の撮像を10分間で行うという。また,S/Nも飛躍的に向上させている。
こうした新技術以外に,今回のRSNAではSPECT/CTの新製品も出展されている。GEは4列MDCTを搭載した「Infinia
Hawkeye4」を出展。シーメンスも日本で展開しているTruePointをキーワードにした「Symbia」を,フィリップスも「Precedence」を展示していた。このほか,PET/CTでは,GEが64列CTを搭載した「Discovery
VCT」(国内薬事未承認)を出展していた。
さらに,シーメンスが小動物用のマルチモダリティ対応「Inveon」シリーズを紹介していた。これは,PET装置をベースにSPECT,CTのモジュールを用途に応じて組み合わせて使用できるというものである。このように今後,分子イメージングの分野が発展していくことで,プレクリニカル領域での機器の開発も進んでいくことが予想される。
次世代超音波造影剤「ソナゾイド」対応機種も
超音波装置では,日立メディコが「HIVISION900」(国内薬事未承認)を発表した。人間工学に基づいた設計で操作性が良いという。“Ultrasound
Cockpit”と呼ばれるグラフィック・ユーザー・インターフェイスを搭載し,すべての操作を手元で行え,音声操作・音声所見入力が可能になり,日本語にも対応している。また,第2世代のReal-time
Tissue Erastographyとして,“歪み比計測機能(FLR機能)”を搭載している。
また,東芝は,新製品の「Aplio XG」(国内薬事未承認)を出展した。19インチの大型モニタを搭載。広帯域のハーモニック信号で画像を構成する“Differential
THI”により,高画質化を図っているほか,腹部などの4D画像処理にも対応している。また,2006年12月に日本の薬事承認を取得したばかりの第一製薬とGEヘルスケアが共同開発した,肝腫瘍の診断などに有効な超音波造影剤「ソナゾイド」用にも最適化されている。また,超音波装置のほとんどの機種に大型液晶モニタを搭載したほか,リモートコントローラを採用するなど,操作性を向上させている。
なお,「ソナゾイド」については,11月29日(水)に第一製薬とGEヘルスケア共催のセミナーが開催された。東京医科大学消化器内科の森安史典氏が「新時代を迎える肝腫瘍診断──第2世代超音波造影剤ソナゾイドの登場」をテーマに講演を行った(「第8回国際造影超音波シンポジウム」取材報告参照)。
PACS,3Dワークステーション市場は競合が激化
CTの多列化や高磁場MRIの登場で,大量のデータ量が発生するようになり,PACSの重要性が高まっている。米国ではPACSの普及が進んでいる一方で,初期システムのリプレースの時期を迎えており,その競争は激しくなっているようである。日本国内でもDPC拡大や診療報酬で電子化加算が設けられたことで,今後,さらなる普及が進むことが予測される。
こうした市場ニーズを受けて,全世界で1000施設の導入実績を持つ富士フイルムの「SYANPSE」は,米国先行という形でバージョン3.2を発表した(国内薬事未承認)。マンモグラフィの読影をするための機能を充実させ,左右の胸壁を自動的に位置合わせして同時に表示することなどが可能となっている。また,将来の技術として,ボリュームデータの3D画像処理などもビューワ上で行う技術を紹介していた。また,CT,MRIのメーカーもPACSやRISの開発に力を入れている。GEも「Centricity
PACS 3.0」で,マンモグラフィ読影への対応を進めている。シーメンスは,日本向けのPACS,RIS,レポートシステムとして「syngo
Suite“J”」を紹介していた。こうしたハードウエアメーカーが,受け付けから検査,読影または会計といった流れを統合的にマネジメントしていけるような環境を提供していく姿勢は今後も強まっていくだろう。
一方,3Dワークステーションなどを手がけるメーカーも,画像処理だけではない付加価値のある製品の提供を行っている。テラリコンは,放射線科における“Automate”,“Validate”,“Read”といった3D画像処理を含めたワークフローを統合し,ニーズに応じて柔軟に対応可能なプラットフォームとして“Introducing
iNtuition”という概念を掲げ,「Aquarius」製品を中心に紹介した。これは,個々の製品ごとのアプローチではなく,「その施設では画像診断から読影までがどのような流れになっており,スループットを改善するためには何が必要か」を提案するという考え方である。それを形にした製品として,「Aquarius
APS」(国内薬事未承認)を発表していた。
APSはadvanced processing serverの略で,骨抜きなどの自動前処理機能を搭載している。
医療機関がPACSなどの情報システムを導入していく中で重要になってくるのが,各部署に配置されたモニタのキャリブレーションなどの精度管理である。BARCO(東陽テクニカ)は,自動的にキャリブレーションを行うソフトウエア「MediCal
QA Web」によるリモートメンテナンスサービスを紹介していた。また,TOTOKU(東京特殊電線)は,センサーが常時,輝度を測定し,安定化を図る“λ-Sentinel
II”機能などを搭載した「i model」シリーズの新製品を展示。ナナオは「RadiForce
GX320」などの新製品を出展したが,このシリーズは5年間の長期保証を行うことにしており,サポート面を強化している。
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RSNA2006では,6日間で計6万1294名が参加した。昨年から若干の微減となるが,Technical
Exhibitsの会場などは常時混み合っており,活気が満ちていた。2007年のRSNAは,“CONNECTING
RADIOLOGY”をテーマに,11月25日(日)〜30日(金)の期間,マコーミックプレイスで開催される。
(取材・構成:編集部)
● 2007年3月号では「特集 RSNA2006 ――エキスパートによるRSNAベストリポート」を予定しています。ご期待ください。
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東芝の超音波装置のデモンストレーション |
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BARCOのモニタキャリブレーションソフトウエア「MediCal QA Web」 |
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新バージョンアップが登場した富士フイルムの「SYNAPSE」(バージョン3.2は国内薬事未承認) |
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テラリコンの最新グラフィックボード「Volume Pro 2000:FALCON」 |
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TOTOKUの「i model」シリーズの新製品「ME551i2」 |
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5年間保証を採用したナナオの「RadiForce」のGX,GSシリーズ |
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