取材報告

2006
「第一回ワークステーション研究会」開催

会場風景
会場風景

情報交換会でのWS展示風景情報交換会でのWS展示風景

甲田英一 氏
 
畦元将吾 氏
甲田英一 氏
(写真1)
 
畦元将吾 氏
(写真2)

村上卓道 氏
 
Won Jae Lee 氏
村上卓道 氏
(写真3)
 
Won Jae Lee 氏
(写真4)

南 学 氏
 
Ahmed M. Gharib 氏
南 学 氏
(写真5)
 
Ahmed M. Gharib 氏
(写真6)

石風呂実 氏
石風呂実 氏
(写真7)

 ソフトウェアの使用経験,研究発表,知識交換の場を設けることで,ワークステーションによる画像作成や解析法のさらなるレベル向上を目的として発足した第一回ワークステーション研究会が11月17日(金),帝国ホテル東京にて開催された〔(株)AZE,加賀電子(株),(株)インナービジョン協賛〕。 

 始めに,代表世話人である東邦大学医学部放射線医学講座教授の甲田英一氏(写真1)が開会の挨拶に立ち,第一回研究会を迎え晴れがましい気分であるとし,これから本研究会をさらに発展させていきたいと述べた。

 続いて講演が行われ,東邦大学医学部医学科客員講師〔(株)AZE代表取締役社長〕の畦元将吾氏(写真2)が「Clear Window(Advanced Gray Scale 表示法)」と題して,新しく開発したソフトウェア「Clear Window」を紹介。同氏は,CT, MRI画像は,血管,腫瘍,脂肪,臓器などを1種類の階調内で濃度領域を定めて表示しているため,隣接する目的部分濃度が近似していると、グレイスケールではコントラストが弱く,区別がつきにくくなると述べた。この問題を解決するために開発された「Clear Window」は,オパシティカーブ,グラデーション,グレイスケールを組み合わせて2D画像を表示させる。また,同氏はグレイスケールで近い色をカラー表示させ,色を変えることにより,今まで難しかった部位の分離ができる可能性が高くなると述べ,今後,「Clear Window」の臨床効果を病院で検討していくとした。

 次に,近畿大学医学部放射線医学教室教授の村上卓道氏(写真3)が座長を務め,Samsung Medical Center Director of Abdominal Radiology教授 のWon Jae Lee 氏(写真4)が「Clinical Application of Liver Volume Measurement Using ‘Liver Analysis ’Software 」と題して講演を行った。講演に先立ち村上氏が,Samsung Medical Centerは現在1200〜1300床を持つ韓国4大病院の1つであり,放射線科のスタッフ数は200名程度であるとその規模の大きさを紹介した。Won氏は,Virtual Place Advance PLUS(AZE社)の肝臓解析ソフトウェアを用いて,(1)肝右葉体積と手術時に計測された体積の比較,(2)門脈塞栓術後の体積変化の評価を行った臨床試験の結果を示し,その有用性について述べた。

 最後に,筑波大学大学院人間総合科学研究科教授の南 学 氏(写真5)が座長を務め,National Institutes of Health Warren G. Magnuson Clinical Center Diagnostic Radiology DepartmentのAhmed M. Gharib氏(写真6)が「Cardiac Imaging at 3T:Promise and Problems」と題して,循環器領域における3T MRIのメリットとデメリットについて,1.5Tと3Tを比較した研究結果を報告した。

 閉会の挨拶では,世話人の広島大学病院診療支援部の石風呂実氏(写真7)が,本研究会をベースとして,ワークステーションとボリュームデータのコラボレーションにより,1枚の画像ですべてを語ることのできる画像の世界をめざしていきたいと述べた。






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