取材報告

2006
GEYMS,「ユビキタス超音波」時代をリードする
可搬型超音波診断装置の新製品発表会を開催

会場風景
会場風景

東泉隆夫 氏
東泉隆夫 氏
(写真1)

松村誠一郎 氏
松村誠一郎 氏
(写真2)

馬場一憲 氏
馬場一憲 氏
(写真3)

江尻 昭 氏
江尻 昭 氏
(写真4)

 GE横河メディカルシステム(株)は6月6日(火),セルリアンタワー東急(東京・渋谷)において,超音波診断装置の新製品発表会を開催した。同社では,「いつでもどこでも高度な超音波診断」を実現する「ユビキタス超音波」をキーワードに,小型・軽量かつ高画質と高性能を実現するスモールハイエンドの装置開発を進めている。今回発表されたのはノートブックタイプの装置で,産婦人科領域に特化した「Voluson i(ボルソン・アイ)」と,腹部表在領域に特化した「LOGIQ e(ロジック・イー)」の2機種。2005年9月 に発売を開始した循環器用の「Vivid i(ヴィヴィット・アイ)」も含めて,全領域で可搬型超音波診断装置のラインナップが出そろったことになる。これにより,緊急治療や検診,へき地医療,往診など,応用範囲が大幅に拡大することが予想される。

 新製品発表会では初めに,超音波診 断装置の事業戦略や2006年度のキーワード,「ユビキタス超音波」について,同社執行役員超音波統括本部長の東泉隆夫氏(写真1)が発表した。新製品は従来,専用ハードウエアで,処理しなければならなかったデジタル信号処理がソフトウエア上でできるようになったことで,小型でありながらも据え置き型装置並みの診断が可能であると述べた。

 同社執行役員超音波販売本部長の松村誠一郎氏(写真2)は,「ユビキタス超音波」の販売戦略について発表した。大規模病院の市場にターゲットを絞り,そのほかの病院や診療所に関しては,パートナー企業,販売代理店などを通して販売していくと述べた。また,より高性能を求める医療機関には従来の据え置き型の上位機種を,コンパクトさと高性能の両方を求める医療機関には可搬型装置を提案するなど,ニーズを的確にとらえたサービスを提供していくと述べた。

 埼玉医科大学総合医療センターの馬場一憲氏(写真3)は,産婦人科領域における3D・4D超音波診断と「Voluson i」の臨床的有用性について報告した。3D・4D超音波診断では,2Dではわかりにくかった胎動や骨格形成などがわかるほか,胎児 の異常を見逃すリスクが減少す ると述べた。また,「Voluson i」は最上位機種である「Voluson 730」シリーズと比べて診療所や病院の産婦人科外来など限られたスペースでも使いやすくなったほか,液晶プロジェクタに 直接つなげることでカンファレンスなどにも活用できるように なったと述べた。

 最後に,同社超音波販売本部の江尻昭氏(写真4)が,新製品の技術的特長について解説した。「LOGIQ e」は小型・軽量でありながら,据え置き型装置並みの大きなサイズのキーボードやモニタ画面を取り入れており,操作性にも優れていると述べた。また,世界に先駆けて日本で発売された「Voluson i」は,初めてマルチスライス画像表示が可能になったと紹介した。

新製品「Voluson i」   新製品「LOGIQ e」
新製品「Voluson i」 新製品「LOGIQ e」

●問い合わせ先
GE横河メディカルシステム株式会社
広報担当:松井
TEL 042-585-9249
http://www.gehealthcare.co.jp