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GE横河メディカルシステム(株)は,5月13日(土)にアカデミーヒルズ40(東京・六本木ヒルズ40F)にて“One
GE Healthcare Seminar2006”を開催した。
基調講演では,(財)先端医療振興財団の井村裕夫
理事長が「これからの日本の医療と画像診断の課題」と題し講演した。井村氏は,日本の科学技術政策に携わってきた立場から,これからの医学の進歩をどう考えていくか,その中で画像診断をどうとらえていくのかを示唆した。科学の世界では,誰もが予測しなかったことを発見(surprise)し,それがブレイクスルーすることで新しいステージが開けてきた。医学も同様であるとして,レントゲンのX線発見から,それ以降の基礎医学,診断医学,治療医学の発展の歩みを振り返りながら,構造ゲノム学の成果と分子イメージングの可能性を報告した。井村氏はまとめとして,ポストゲノム時代の画像診断は分子イメージングであると述べた。疾患に特異的な分子をターゲッティングし,イメージングすることで,病気の診断,病態の観察,治療効果の判定,そして病態のより正確な解析ができるようになるとし,その課題として分子の画像化を挙げ,今後の発展に期待を寄せた。
続いて,“放射線診断”,“核医学診断”,“Cardiology”,“Breast Cancer
Care”の4つに別れて分科会が行われた。各科のプログラムは表のとおり。各科とも会場は参加者で溢れ,質疑応答も盛んに行われた。Room4のBreast
Cancer Careには,公明党の高木美智代
衆議院議員も聴講者として参席した。
また,別会場では製品展示が行われ,4月7〜9日に開催された2006国際医用画像総合展(ITEM
in JRC 2006)に出品されたたモダリティの展示が行われた。
分科会プログラム |
Room1 放射線診断 |
座長:大友 邦(東京大学大学院医学系研究科放射線診断学教授)
1. 「3DACで脳がここまで読める!」
寶金清博(札幌医科大学医学部医学科臨床医学部門講座脳神経外科学講座教授)
2. 「MRI室における麻酔について」
瀬戸 倫義(滋賀医科大学麻酔学講座)
3. 「慶應大学病院のRIS・PACS連携 ―放射線部門のためのシステム作り―」
樋口順也(慶應義塾大学医学部放射線診断科)
4. 「LightSpeed VCT ボリューム撮影による腹部領域の臨床有用性」
村上卓道(近畿大学医学部放射線医学教室放射線診断学部門教授) |
Room2 核医学診断 |
座長: 中村仁信(大阪大学大学院医学系研究科放射線統合医学講座教授)
1.「放医研における分子イメージングプロジェクトについて」
(PET用分子プローブの製造を中心として……)
鈴木和年(放射線医学総合研究所分子認識研究部部長)
2.「PET-CT装置の循環器領域での有用性について」
宮川正男(愛媛PET-CTセンター副センター長)
3.「デリバリFDGを用いたPET施設の運用」
河 相吉(関西医科大学附属枚方病院放射線科助教授) |
Room3 Cardiology |
「Cardiac
Clinical Unmet Needsは解消できるか?」
座長: 西村重敬(埼玉医科大学心臓内科教授,心臓病センター長)
1. 「心電図解析の立場から」
池田隆徳(杏林大学医学部第二内科助教授
)
2.「CVCTの立場から」
川崎友裕(新古賀病院心臓血管センター副センター長)
3. 「MRIの立場から」
寺島正浩(スタンフォード大学循環器内科)
4.「総合的な循環器画像診断の立場から」
平山篤志(大阪警察病院循環器科(心臓センター)部長) |
Room4
Breast Cancer Care |
座長:福田 護(聖マリアンナ医科大学外科学
乳腺・内分泌外科教授)
1.「開業乳腺専門医の現状と試み」
神崎正夫(神崎外科クリニック院長)
2.「総合病院におけるブレストセンターの役割とチームアプローチ」
中村清吾(聖路加国際病院ブレストセンター長,乳腺外科部長)
3.「乳腺疾患専門病院における総合画像診断とその位置づけ」
難波 清(医療法人ブレストピア
ブレストピアなんば病院理事長,院長) |
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