会場風景
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開会挨拶を述べる
東京慈恵会医科大学の
栗原 敏 氏 |
来賓の文部科学省
永山賀久 氏 |
鈴木直樹 氏
(東京慈恵医科大学 高次元医用画像工学研究所所長,教授) |
Prof. Richard
A. Robb
(Director of Biomedeical Imaging Resource
Mayo Clinic/Foundation, United States) |
Prof. Karl H.
Hoehne (Director of
Institute of Mathematics and Computer Science
in Medecine , Germany) |
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東京慈恵会医科大学
高次元医用画像工学研究所は3月26日(日),日本科学未来館(東京)にて,東京慈恵医科大学
高次元医用画像工学研究所 ハイテクリサーチセンター整備事業平成17年度特別講演会「未来の医療を変えるナビゲーション,シミュレーション技術の進歩」を開催した。同研究所の研究テーマ“医用バーチャルリアリティによる医学・工学連携体制での新治療法の開発”に基づき,文部科学省のハイテクリサーチセンター整備事業の研究成果を発表する場である。また,医用三次元画像を発明した世界的に著明な研究者である,メイヨークリニックのバイオメディカル・イメージングソース研究所のRichard
A. Robb教授と,ハンブルグ大学医用コンピューターサイエンス研究所のKarl
H. Hoehne教授を招き,国内外の最先端の医用画像技術,特にナビゲーション手術に関する進展状況も知ることができるワールドワイドな講演会となった。
冒頭,東京慈恵会医科大学の栗原 敏学長兼理事長が開会の挨拶を述べ,来賓挨拶には文部科学省高等教育局私学部私学助成課の永山賀久課長が立った。
講演1では,東京慈恵医科大学 高次元医用画像工学研究所の鈴木直樹所長(教授)が,「バーチャルリアリティを活用した手術ナビゲーションと手術シミュレーション研究の現状」と題して講演した。“Data
Fusion”,“Virtual Surgery”,“4D Analysis”といったキーワードを使って,これまでのプロジェクトの研究成果を報告した。
講演2ではRobb教授が,「Image Fusion, Visualization
and Analysis For Medical Procedures and Surgical
Navigation : A Personal Perspective」と題して講演した。3D,4D,5Dと多次元化していく医用画像技術の特徴とイメージナビゲーション手術への貢献について述べ,医療の未来を展望した。
講演3ではHoehne教授が,「Simulation of Interventions
in Bone Surgery and in Dentistry Using Surgical
Navigation」と題して講演した。Hoehne教授らのグループが開発したシミュレーション装置「VOXEL-MAN」を使用して,骨と歯のドリルによる施術のシミュレーションにおける有用性などを述べた。
また,日本科学未来館5階VRシアターでは,常設展示として鈴木所長が監修した「Cyber
Human−未来をひらく先端医用画像技術」が上映されている。Cyber Humanとは同研究所が上記のプロジェクトに関連して開発した,生きている人体の複雑な構造とそのさまざまな機能を自由に見ることのできる四次元画像システムである。“直立のしくみ”,“消化のはたらき”,“心臓のはたらき”の3本立てで,今までなかなか見ることのできなかった体の内部構造とそれらの巧みな機能を見ることができ,また,最新の医用画像技術とコンピュータグラフィックスという新しい技術が現代の医学にどのように応用されているのかを紹介している。
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