断層映像研究会は10月15日(土),16日(日)の2日間にわたり,東京慈恵会医科大学において,「第34回断層映像研究会」を開催した。東京慈恵会医科大学の福田国彦氏(写真1)が大会長を務め,“非造影検査vs造影検査”をテーマに,造影,非造影それぞれのメリット・デメリットや,造影剤の有無が診断に与える影響などについて議論を深めた。
シンポジウム1では,東海大学の今井 裕氏(写真2左)と神戸大学の藤井正彦氏(写真2右)を座長に,「非造影検査でどこまで診断に迫れるか」について5名が講演を行った。実際の診療の現場においては,MRIやCT検査時の造影剤の使用が一般的になっており,それぞれの検査について造影剤の必要性が検証されていないのが現状だとして,テーラーメイド医療や医療経済などの観点から,医療法人共愛会戸畑共立病院の中村克己氏(写真3)が「非造影下肢MR angiography」について,東海大学医学部の高原太郎氏(写真4)が「全身DWI」について,名古屋大学医学部の長縄慎二氏(写真5)が「高磁場MRI」について,神戸大学医学部附属病院の藤井正彦氏(写真6)が「関節の高分解能MRI」について,聖隷浜松病院の増井孝之氏(写真7)が「動態MRI(消化器/子宮)」について,それぞれの検査法の有用性や非造影検査の可能性,問題点などを報告した。
「造影検査で診断を極める」がテーマとなったシンポジウム2では,藤田保健衛生大学の片田和廣氏(写真8右)と慶義塾應大学の谷本伸弘氏(写真8左)が座長を務め,聖マリアンナ医科大学の印牧義英氏(写真9)が「乳腺疾患の高分解能MRI」について,三重大学医学部附属病院の佐久間 肇氏(写真10)が「造影検査で診断を極める−−−心臓MRI」について,秋田大学附属病院の佐志隆士氏(写真11)が「肩関節造影MRI(直接法と間接法)」について,慶應義塾大学の陣崎雅弘氏(写真12)が「尿路の造影CT」について,大阪医科大学の松木 充氏(写真13)が「消化器疾患に対する術前造影CT」について報告した。特に,CTにおいて造影剤は欠かせないことから,使用量の低減や効果的な使用法などについて,会場からも多くの質問が出され活発な議論が交わされた。
シンポジウム1 |
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座長の今井 裕 氏(左)と
藤井正彦 氏(右)(写真2)
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中村克己 氏
(写真3) |
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高原太郎 氏
(写真4) |
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長縄慎二 氏
(写真5) |
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藤井正彦 氏
(写真6)
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増井孝之 氏
(写真7)
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シンポジウム2 |
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座長の谷本伸弘 氏(左)と
片田和廣 氏(右)(写真8)
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印牧義英 氏
(写真9) |
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佐久間 肇 氏
(写真10) |
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佐志隆士 氏
(写真11) |
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陣崎雅弘 氏
(写真12)
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松木 充 氏
(写真13)
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