講演会風景
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大日方 研 氏
(大日方医院&
(有)ONM代表取締役)
(写真1)
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PACSの実演デモンストレーション風景
参加した展示協賛メーカーは,日立メディコ,東芝メディカルシステムズ,富士フイルムメディカル,コニカミノルタエムジー,エルクコーポレーション,イメージワン,ドクターネット,ピー・エス・ピー。
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埼玉県の川越市と所沢市を中心とした医用画像の研究会である川越所沢画像懇話会が第7回大会として,“かかりつけ医のPACS”をテーマに「PACS
FESTIVAL 2005」(第一製薬(株)共催)を9月6日,川越プリンスホテルにおいて開催した。
「PACS FESTIVAL 2005」は,IT化が急速に進み,医療を取り巻く環境の変化も急速ななかで,“かかりつけ医”にとってPACSを導入せざる得ない状況が近い将来到来すると思われることや,地域住民の最も身近にいる“かかりつけ医”であるからこそ,住民の画像を長期にわたり保存し参照できるPACSが必要であるとして行われた。今回は,PACSの仕組みや導入のメリット,課題についての講演会と,展示会場でのPACS実演デモンストレーションの2部構成で行われた。
第1部の講演会では,代表世話人である栗原 亨氏(池袋病院放射線科)の総合司会,林 邦彦氏(入間台クリニック放射線科)の座長のもと,講演と活発な質疑応答が行われた。演題および演者は,以下のとおりである。
● 演題 1「PACSとは?」 田中祥平(池袋病院放射線科)
● 演題 2「かかりつけ医におけるPACSの使用経験」
松島民夫(彩のクリニック放射線科)
● 演題 3「かかりつけ医におけるPACSを考える」
大日方 研(大日方医院)
● 特別講演「かかりつけ医におけるPACS導入への助言」
松田恵雄(埼玉医科大学総合医療センター中央放射線部)
第2部で行われたPACSの実演デモンストレーションでは,「PACS FESTIVAL
2005」を企画した大日方 研氏(大日方医院,写真1)が司会進行を務めた。大日方氏は,かかりつけ医における読影業務をバックアップする(有)ONMの代表取締役でもある。医用画像の保管と通信システムをPACSと称するが,画像を読影するシステムこそがポイントであるとして,大日方氏が用意した共通の画像データを展示協賛各メーカーのビューワに表示し,初期設定の違いについての検討がなされた。参加者は,モニタの選択および画像を見る上でのチェックポイントを理解できるとともに,画像を見る人の感性の大切さと,それを磨くことの重要性を学ぶことができる。そして,各メーカーは,設定の幅の広いデジタル画像において,読影医が見るポイントと,診断がどのように行われているのかを理解することができる。会場は活気にあふれ,かかりつけ医とメーカーにとっては,お互いを理解し合う上でも,実に有意義な時間であった。
「PACS FESTIVAL 2005」を企画した大日方氏は,自らを“通訳者”であると語る。かかりつけ医に画像というものを理解し活用してもらうために,難解な研究者やメーカーの人たちの世界(言葉)をわかりやすく解説し,繋げていきたいと述べた。同氏は,かかりつけ医の画像診断のレベルアップのために,今後もさまざまな活動をしていきたいとしている。
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