JIRA,平成17年度通常総会風景
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桂田昌生JIRA会長
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佐高 信 氏
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(社)日本画像医療システム工業会(JIRA)は6月7日,平成17年度通常総会を池之端文化センター(東京・台東区)で開催した。
総会開会にあたり,議長を務めた桂田昌生JIRA会長は,昨年制定した“JIRAコンプライアンス宣言”について述べ,改めて企業の社会的責任,遵法順守の重要性を説いた。そして,年金・医療・介護と社会保障制度が変わろうとしている中で,JIRAでは医療技術の適正な評価を求めていくとともに,パンフレット発行や本年4月に発足した“画像診断コンソーシアム”の活動などによって,画像診断の有効性を訴えていくとした。さらに,相変わらず厳しい市場状況にあるものの,“技術をもって日本の医療に貢献する”という意思があればチャンスはいずれ到来するとし,JIRA活動の基本方針として医療機器産業ビジョンの推進,改正薬事法への対応や平成18年度診療報酬改定への対応など,8つの重点項目を発表した。
総会では,平成16年度事業報告(案)および平成16年度収支計算書(案),平成17年度事業計画(案)および平成17年度収支予算書(案)について報告・承認された。総会の最後には,JIRAの運営および発展に貢献した方々に対してJIRA会長表彰が行われたが,今回特に改正薬事法の対応活動に貢献したとして,“認証基準作成WG”と“拡大法規委員会”の2つのグループも表彰された。
総会に先がけて,「会社の社会性と倫理性」をテーマに,評論家の佐高信氏の講演が行われた。同氏は,倫理性・社会性というものは自ら立つ意思がなければ成り立たないものであり,横並び思考の強い日本の企業に身につくものなのか疑問であるとした。そして,いずれにしろトップの考え方次第であり,いかに企業の風通しを良くするかにあるとした。そのためには内向きに閉ざすのではなく社会への扉を持つことであり,批判的な意見を聞くチャンネルを持つことであるという。実名を上げ,手厳しい論評をする同氏の招致は,“コンプライアンス宣言”を行ったJIRAの決意表明とも受け取れる。
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