(財)癌研究会とオリンパス(株)は2月28日(月),同研究会の癌化学療法センター内に,がん研究の共同施設として「オリンパス
バイオ・イメージングラボ」を設立したと発表した。癌研究会が3月1日から東京都江東区有明に移転することに伴ったもので,基礎研究と臨床が密に連携する研究「トランスレーショナルリサーチ」を強力に推進する共同ラボとして,4月1日から稼働する。癌研究会の基礎研究の実績とオリンパスの光学技術が融合することで,臨床応用研究の推進と製品へのフィードバックが図られるとともに,がん研究が加速し,患者・社会へ貢献することができると期待されている。
共同ラボでの研究テーマは,細胞を用いた抗がん剤の効果の評価,小動物を用いたがん転移機構の解明,の2つを予定。オリンパスの光学技術を利用した分子イメージング技術を用いて,分子標的薬剤や抗がん剤の有用性,がんのメカニズムなどについて研究を進める。
癌化学療法センターは,分子標的治療や新しいがん治療法,遺伝子治療などの化学療法研究に関する基礎研究と臨床研究を手掛けている。同センターでは,基礎研究の成果を速やかに臨床に役立てる「トランスレーショナルリサーチ」を事業計画の核として重要視しており,今回の共同ラボ設立は,まさにその一環と言えるだろう。
|