INNERVISION

GEYMS,「“2004 Autumn”GE Digital
Mammography Seminar」を開催


 


座長:福田 護氏
(聖マリアンナ医科大学)

 


Philippe Lefin氏
(GE Healthcare)

 


Robin Wilson氏
(Nottingham Breast Institute)

 GE横河メディカルシステム(株)は9月14日(火),品川プリンスホテルにおいて「GE Digital Mammography Seminar」を開催した。福田 護氏(聖マリアンナ医科大学外科学乳腺・内分泌外科教授)を座長に,注目を集めているデジタルマンモグラフィの新製品「Senographe DS」と最新技術動向,臨床的有用性をテーマに,2氏による講演が行われた。
 まず,Philippe Lefin氏(Global Mammography Product Manager,GE Healthcare)が「Senographe DS and New Technology」と題して,デジタルマンモグラフィの欧米における最新動向を中心に解説した。Lefin氏によれば,欧米では,フィルムベースのマンモグラフィ検診はすでに確立されており,デジタル&モニタ検診は,さまざまな形で浸透中だという。最も進んでいるのは米国だが,これはFDA(米国食品医薬品局)による厳格な基準に基づく承認審査によりフィルム代替となることが証明され,さらに,メーカーによる品質管理プログラム(QCプログラム)をFDAが審査したり,物理士や技師,放射線科医向けのトレーニングを実施していることなどが要因である。ヨーロッパでは現在,試験的に取り入れる国が多く,徐々に浸透している状況で(一部の国を除いて),EUREFガイドラインを作成し,各国共通での品質管理が図られようとしているが,急速な技術進歩に合わせるのが難しく,ガイドラインの定義づけに苦慮しているなど,普及に時間を要しているという。
 臨床的側面からの解説では,Robin Wilson氏(Clinical Director Nottingham Breast Institute)が「Utility of Interventional Procedure in Digital Mammography」と題して,英国におけるブレストスクリーニングの状況とデジタルマンモグラフィの優位性について講演した。英国での乳がんによる死亡率はヨーロッパ諸国の中でも最も高いため,英国では50〜70歳を対象に,費用を国が負担するマンモグラフィ検診を1988年から開始。必ず2方向からの撮影をしたり,ダブルリーディングを行ったりと,統合化されたサービスを提供している。こうしたなか,Nottingham Breast Instituteでは,デジタルマンモグラフィを使ったスクリーニング行っているが,その利点は大きいという。CADによる正確な診断を容易にするほか,PACSなどのネットワークに対応でき,また,それによる作業効率の向上やコスト削減を実現し,より信頼性の高い診断に貢献している。特に,「Senographe DS」は,唯一バイオプシーができる装置として,非常に有用であるという。Wilson氏は,「DS」の特長として,ポジショニングが容易で,患者に対しても都合の良い姿勢でアプローチできる点や,バーティカルおよびラテラル両方のアプローチが可能である点を強調した。また,2000DおよびDSは,Full Field Digital Mammographyにおいて大きな進歩をもたらし,ロジスティックな面でも明確にメリットが認められるという。さらに,これまでの装置のなかでも最も操作性に優れ,どのような大きさ・形状・病状であっても対応できる特長があるとした。
 現在,ピンクリボン活動やマンモグラフィ検診に関するマスコミによる報道などから,一般的にも非常に関心が高まっている。さらに,視触診における救命効果が十分でないことも確認され,わが国でも40歳以上にマンモグラフィ検診が行われるようになった時期に開催された本セミナーは非常に有意義なものとなった。

●問い合わせ先
GE横河メディカルシステム(株)広報担当:松井
TEL 042-585-9249
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