「iU22」 販売価格は6000万円(構成による)。1年間で100台の販売を目指している。
主催代表:上條誠二 氏 (フィリップスメディカル システムズ(株)代表取締役社長)
技術情報説明:春名芳郎 氏 (フィリップスメディカル システムズ(株)営業推進部 超音波システム担当)
【臨床講演】
中田典生 氏 (東京慈恵会医科大学附属病院)
馬場一憲 氏 (埼玉医科大学総合医療センター)
フィリップスメディカルシステムズ(株)は7月22日(木),第一ホテル東京において記者発表を開き,新型プレミアムエンド超音波診断装置「iU22」の発売を発表した。 「iU22」は,快適な検査を実現するため,理想のエルゴノミクス(人間工学)を追究し,ユーザーの使い勝手に合わせた独自の設計により操作時の筋肉の緊張や反復過多損傷を軽減する。また,4方向への角度調整が可能な17インチ液晶モニタを世界で初めて標準搭載し,従来のCRTモニタに比べ,重量が1/3以下となった。これにより,ポジショニング設定が容易になったほか,モニタ部を支える支柱も軽量化されるため,装置全体の軽量化にも成功し,クラス最軽量を実現している。一方,位置を自由に変えられるコントロールパネルでは高解像度のカラータッチパネルを採用し,最小限のキー操作でほとんどの機能が制御可能になった。さらに,音声認識エンジンiCOMMANDを搭載し,機能のほとんどを音声により操作できる。また,超高速演算信号処理により瞬時にリアルタイム・ボリュームレンダリングが可能なxSTREAMアーキテクチャーは,2D,3D,4D,パノラミックなどさまざまなアレイ配列,画像取り込み,表示条件に対応している。最大5万7000のデジタルチャンネルを備え,ビームコントロール,フォーカシング,画像構築を正確に実行。超低雑音のハイビットデジタル回路により,最大17MHzまでの広い周波数帯域を誇る。 臨床医の立場から,「最新超音波におけるエルゴノミクスについて」と題して講演した中田典生氏(東京慈恵会医科大学附属病院第三病院放射線部)が,まず,2003年にSDMS(米国超音波検査診断会議)により制定された「超音波検査における職業病としての整形外科疾患の防止のためのガイドライン」(参加団体は米国超音波学会,フィリップスメディカルシステムズの超音波部門を含む主要超音波機器メーカーなど27団体)を紹介し,Video Display Terminal障害予防のための新しい超音波診断装置について実験・検討を行ったことを報告。その上で,「iU22」が同ガイドラインに則し,エルゴノミクスデザインに基づいて開発されたことの重要性を強調した。 さらに,馬場一憲氏(埼玉医科大学総合医療センター総合周産期母子医療センター教授)が,「超音波による胎児診断―2次元から,3次元,そして4次元へ」として発表した。同氏は,3次元画像の有用性として,@検査時の胎児の位置や向きに関わらず,診断に適した画像や基準となる断面を映し出せる,A全体を見渡せるため,見逃しのリスクを減らすことができる,B胎動に邪魔されずに,じっくりと調べることができる,などを紹介。「3次元超音波では,胎児の顔などが明瞭に描出され,異常の有無,さらにその異常の程度が見逃しなく正確に診断でき,また,一般の人にもわかりやすいため,両親にとっても有意義である」とし,「iU22」の3D/4Dイメージング機能のメリットを強調した。
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