|
|
||
GE横河メディカルシステム(株)は2月20日,グランドハイアット東京(東京・港区)において,世界初のマルチスライス方式を採用した米GEメディカルシステムルナー社製のX線骨密度測定装置「PRODIGY(プロディジー)」の発売開始を発表した。 問い合わせ先 |
Interview
|
Kenneth
G. Faulkner, Ph.D. に聞く
|
X線骨密度測定装置「PRODIGY」の開発に中心的役割を果たしたKenneth
G. Faulkner氏(GEメディカルシステムルナー主任研究員)に,米国における骨粗鬆症の現状や,PRODIGYの開発経緯とその特長などについてお話をうかがった。
―日本では現在,骨粗鬆症患者が約1200万人(2003年骨粗鬆症学会推計)と言われているが,米国の現状は? Faulkner:米国では推定約4000万人です。1年以内に患者の20%が死亡に至ると報告されている大腿骨骨折の場合,男女比では女性の方が3倍ほど多く,年齢に比例して増加します。そのため,骨折リスクの予測と予防が重要課題となっています。 ―米国での骨粗鬆症の検査の現状は? Faulkner:日本と違って超音波装置の普及率は低く,ほとんどがDXA法による個別受診です。 ―米国では,診断・治療のガイドラインはありますか? Faulkner:国立骨粗鬆症財団(NOF)から出されています(http://www.nof.org/参照)。 ―PRODIGYの開発コンセプトは? Faulkner:従来の広画角ファンビーム方式による拡大歪みや測定誤差を解決すること,そのために世界初のデジタル検出器「CZT」を使用することの2点です。照射側と検出側の技術革新が合わされば,素晴らしい製品が開発できるのではないかと思いました。新開発のスマートファンビーム方式では,マルチスライスで高速かつ低被ばくの撮影が可能になります。 ―CAD(Computer Assisted Densitometry)機能が搭載されていますが,そのねらいは? Faulkner:骨密度測定はポジショニングなど測定条件のエ ラーがおきやすく,結果が大きく違ってくるため,奥の深い検査法と言えます。従来,エキスパートの医師が経験則で行ってきた検査を標準化・可視化することで,より正確に使いやすくしていくことが目的です。開発には予想以上に時間がかかり,非常に困難なチャレンジでした。 ―今後の展開は? Faulkner:各分野でトップシェアを取り,毎年ブレイクス ルーテクノロジーを提供するというGEのポリシーに基づき,ますます患者さんに優しく,使いやすい装置を開発していきたい。そのためのCADであり,1シーケンススキャンです。これからも,Smarter,Faster,Betterを追究していきます。 |