(株)リアルビジョンは,医用画像表示ソリューション製品であるFVTシリーズの最新製品としてFVT-air(以下,本製品)を開発し販売を開始した。
FVTシリーズは,汎用PCモニタを活用したデジタル医用画像参照を実現するソリューションとして広範な医療施設で使用されている。特に,医用画像参照用モニタを低価格で導入できることでフィルムレス化に貢献してきた。
既存のFVTシリーズは,外付け専用ハードウエアによる画像処理を利用する製品であった。FVTの筐体をPCとモニタの間に設置し,DVIインタフェイスにより接続することで,汎用PCモニタにおいてDICOM規格に基づく医用画像表示とモニタ品質管理を実現してきた。
FVT-airでは,これまで外付け専用ハードウエアで行っていたのと同様の処理をソフトウエア化することにより,従来より市場ニーズに応えた価格での提供を目指す。
さらに機能の強化を図り,解像度や表示インタフェイスの制限が無くなったことで,より多様なモニタへの対応が可能となった。また,シンプルなGUIを導入したことにより,従来よりも使い易くなっている。
一方で,汎用PCモニタにおいても,IPSパネルやLEDバックライトの使用が一般化したことによる高性能化が著しく,また低価格化も進んでいる。FVT-airとの組み合わせにより,医用画像参照モニタをいっそう優れたコストパフォーマンスで提供する。
●主な特長
- 低価格&高性能の汎用PCモニタが医用画像参照用モニタに変身
- DICOM表示(Gamma2.2と切替えながら使用可能)
- 多階調表示(擬似10.5ビット)
- JESRA X0093A管理グレード2対応
- シンプルなGUIにより容易に操作可能
- 解像度の制限なし(3M,4Mモニタなどにも対応可能)
- 各社グラフィックボードに対応(ATI,Nvidia,intel onboard)
- 表示インタフェイスに依存せず使用可能(DVI,DisplayPort,HDMI)
- キャリブレーション&モニタ管理ソフト付属
- 継続してモニタ管理サービスを提供可能
- 最強のコストパフォーマンスで医用画像参照を実現
●FVT-airを使用した医用画像の表示イメージ
FVT-airでの医用画像表示イメージ(ランドスケープ&ポートレイト表示)
〔注1〕FVT(ファインビューテクノロジー)
同社が独自開発した,デジタル医用画像を汎用モニタ上で実現するための技術。DICOMキャリブレーションや,輝度均一化制御,モニタ管理機能などを,汎用モニタで実現することが出来る。
〔注2〕DICOM
Digital Imaging and COmmunication in Medicineの略で,米国放射線学会(ACR)と北米電子機器工業会(NEMA)が開発した,CTやMRI,CRなどで撮影した医用画像のフォーマットと,それらの画像を扱う医用画像機器間の通信プロトコルを定義した標準規格のことである。 |