(株)フィリップス エレクトロニクス ジャパンは,9月3日より,汎用型超音波診断装置「Sparq(スパーク)」の販売を開始することを発表した。
「Sparq」は最先端*1のフルフラット・強化ガラス・コントロールパネルを採用した超音波診断装置で,シンプルで直感的な操作を可能とする。また,可動性に優れたコンパクトなボディで,院内のあらゆる場所で使用できる。あらゆる超音波アプリケーションに対応した汎用型で,プレミアムクラスと同等の高性能・高画質を実現しながら価格を抑えた,生産性の高いPoint of care(以下 POC)*2 型超音波診断装置。
*1 2012年9月時点
*2 Point of care/POC(ポイントオブケア):救急救命室,手術室,集中治療室,病棟など,患者様により近いところで患者様に最適の検査や治療を行うこと。
近年,超音波診断装置市場では,あらゆる超音波アプリケーションに対応した汎用型機のニーズが急激に高まってきている。その中でも特に,患者さんのそばで検査可能なPOC製品のニーズが高く,プレミアムクラスと同等の高性能・高画質でありながら,コンパクトで価格を抑えた生産性の高い製品が求められている。
これらの市場動向を受け,フィリップスはあらゆる超音波アプリケーションに対応し,プレミアムクラスの最先端画像処理機能を搭載したPOC型超音波診断装置「Sparq」を,日本の市場性にあった価格帯で発表。最先端のフルフラット・強化ガラス・コントロールパネルによる卓越した操作性,ルーチン検査に必要なすべてのモードと計測機能,プレミアムクラスで高い評価を得ているフィリップス独自の画像処理技術「All Digital Broadband beam forming(オール・デジタル・ブロードバンド・ビーム・フォーミング)」*3 や「Fusion imaging(フュージョン・イメージング)」*4 による高画質を可能にした。また一般に採用されるようになってきた様々なネットワーク環境へ対応し,日本のユーザーの声を反映した使いやすさを実現している。
●超音波診断装置「Sparq」の主な特長
先進的な操作性による,簡便さと生産性の向上の追求
「Sparq」は,最先端のフルフラット・強化ガラス・コントロールパネルに搭載された「シンプリシティーモード」により,シンプルで直感的な操作を可能にした。また,画像調整,計測機能の自動化により,検者間の測定誤差を抑えた精度の高い検査を効率的に行える。
院内のあらゆる場所で使用できるよう,可動性に優れたコンパクトなボディに,完全折りたたみ可能な高感度LCDディスプレイを備え,バッテリー内蔵で起動時間を気にせずに検査ができる仕様になっている。
診断精度を向上させるアプリケーションごとの機能
全てのトランスジューサは,広い周波数帯域を有するブロードバンド方式で,患者様の体格や診断部位に応じて最適な周波数選択が可能。検査データに一貫性を持たせるため,アプリケーション別のプリセットは,目的の検査部位に応じて細かく設定しており,選択するだけで殆どの条件が最適化され再現される。コントロールパネルにおける煩雑な画像調整を,自動的にサンプルデジタルデータに置き換え,リアルタイムに画像最適化する「AutoSCAN機能」も備えている。血管系ドプラ血流検査においては,「Intelligent Doppler機能」により,自動的に特定のスキャンアングルを調整し,「High Q Automated Doppler Analysis機能」により,血流波形をリアルタイムに計測する。穿刺においては,「Needle Visualization機能」により,穿刺時に針先の視認性を圧倒的に高め,安全で精度の高い穿刺が可能。
*3 「All Digital Broadband beam forming(オール・デジタル・ブロードバンド・ビーム・フォーミング)」とは,個々の超音波パルスをデジタル制御することで,最適な超音波ビームプロファイルを実現する技術です。これによりノイズの少ない鮮明な画像構築が可能になる。
*4 「Fusion imaging(フュージョン・イメージング)」とは,様々な周波数成分を融合(フュージョン)することで,近位部から深部位まで緻密で明瞭な画像を得る技術。複数の周波数成分を融合することによりS/Nを改善する。
同社 代表取締役社長 ダニー・リスバーグ氏は,「『Sparq』は,臨床医や管理者の変化しつつあるニーズを満たす新しいフィリップス社のポートフォリオであり,今後,最も注力していく製品のひとつです。フィリップスは新型超音波診断装置『Sparq』を市場に投入することで,お客様の更なる満足度向上に努めて参ります」と述べている。 |