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東芝メディカルシステムズ
大開口径1.5テスラMRI装置用高周波コイル「Octave SPEEDER」の発売を開始
〜より多くの被検者に,高画質な頭部・頭頚部・脊椎の画像を提供〜

(2012/7/31)

●問い合わせ先
東芝メディカルシステムズ(株)
広報室
TEL 0287-26-5100
http://www.toshiba-medical.co.jp

 

東芝メディカルシステムズ(株)は,大開口径1.5テスラMRI装置「Vantage Titan™」(ヴァンテージ タイタン)に適した頭部,頚部,脊椎用高周波コイル「Octave SPEEDER™」(オクターブ スピーダー)の発売を開始する。「Octave SPEEDER™」は,頭部用のOctave SPEEDER ヘッドと脊椎用のOctave SPEEDER スパインを合わせて使用する。開口径の広いVantage Titanと組み合わせることで,無理のない姿勢で検査が行える。被検者の適応範囲が広がり,Neuroパッケージ(注1)等と組み合わせ頭部,頭頚部,脊椎の高画質な撮像が可能になる。

Octave SPEEDER

●開発の背景

高齢化を迎え,頚椎や腰椎が湾曲するなどにより通常の体位で撮像できない被検者は,ますます増加する傾向にある。通常の姿勢で仰向けに横になるのが困難な被検者のセッティングには時間がかかるため,より短時間にセッティングできることが求められている。さらに,放射線診断の現場では,より高画質の検査が望まれている。これらの要求にこたえるために,頭部,頭頚部,脊椎の高画質な撮像をより多くの被検者に対応でき,しかも短時間検査を実現する大開口径1.5テスラMRI装置用高周波コイル「Octave SPEEDER」を開発した。

●新機能の特長

(1)大開口径を活かすチルト機構(注2)
本コイルには,頭側がチルトする機能が搭載された。これより,首を伸ばして寝台に仰向けに寝ることが困難な被検者でも無理な姿勢にならずに,楽な状態での検査が可能になる。また,頭部が上がった場合,従来の患者開口径では,コイル上部が接触し検査が不可能になる場合があったが,患者開口径が71pと広いVantage Titanと組み合わせることにより,余裕をもった検査が可能になる。

(2) 広がるコイル内空間
コイル装着時の被検者頭部の空間を広くとってあるので,快適な検査空間により被験者の負担を軽減する。 仰臥位で寝台に横になれない被検者のセッティングを容易にし,セッティングに要する時間の短縮に貢献する。1日の検査数の増加に貢献し,スループットの向上に役立つ。

(3)頚部のフィット性向上
MRIの撮影にはコイルをより撮影部位にフィットさせることで,より良好な撮像を得ることができる。本コイルは被検者ごとに異なる頚部の形状に合わせ,頚部コイルのエレメント部を簡単に動かし,フィットさせることが可能。セッティングの時間短縮と,高いフィット性による高画質が期待できる。

(4) 運搬しやすいコイル
本コイルは,頭部用と脊椎用を組み合わせて使用する。運搬時には各コイルを切り離せ,かつ各コイルも軽量なので,運搬作業の負担を軽減する。さらにそれぞれのコイルを頭部用と脊椎用と分けて使うことも可能。

(注1)Vantage Titanのオプション
(注2)オプション