東芝メディカルシステムズ(株)とElekta ABの日本法人であるエレクタ(株)は,東芝メディカル本社敷地内に「東芝&エレクタ 放射線治療研修センター」(Toshiba & Elekta Joint Radiation Therapy Training Center)を開設した。
両社は2010年10月エレクタ社リニアックの国内における販売契約を締結し,国内市場に放射線治療の新たなソリューションを提供している。この度開設した研修センターは,エレクタ社のリニアックと東芝のラージボアCTを同室に設置し,ユーザー環境に極めて近い設備環境の中,実際に治療ビームを出力しながら研修することができる,国内初の施設である。
昨今のがん患者増加に伴い,がん周囲の臓器への影響を避けつつ病巣に効率良く照射を行う,高精度放射線治療への期待が一層高まってきている。一方,放射線治療では,さらなる安全性向上が求められており,各施設においては品質保証(QA)・品質管理(QC)が重要視されている。
そこで,放射線治療精度の向上と患者さんの医療安全確保のために,本施設では国内を手始めに,アジア地域の医師や技師に最先端のリニアックと放射線治療計画システムを紹介するほか,実機を用いた様々な研修プログラム提供を計画している。また,システムを最良の状態で使用できるよう東芝メディカル・エレクタ両社のサービスエンジニアやアプリケーションスペシャリストなどの社内研修も行う。
なお,国内の顧客向け研修については,システムを導入した顧客を対象とした装置取扱説明や測定ノウハウ,治療器QA/QC基礎などのプログラムを計画しており,8月からは一部の顧客への試行を予定している。本格稼働は2013年4月以降の予定。 |