医療情報サービスの(株)ミックインターナショナルでは,様々な病院医療機関及び各メーカーの電子カルテ,レセプトコンピューターから個人の医療情報を電子化し,カードに格納してだれでも携帯できるソフトウェアシステムを開発し,今後,全国の医療機関などで8月より発売開始を予定している。
医療情報の格納できるソフトウエアカード本体希望価格は 3,500円(税別)※1。「命のミックカード ®」を希望の場合は,全国の取扱い病院及び医療機関窓口において問い合わせ相談となる。
初年度カード発行目標枚数は60万枚を予定している。
カルテ情報の共有化は国,各自治体,NPO団体が医療のビッグデーターICT(情報通信技術)を使って,いかに資源の活用と統一化や地域ネットワークシステムの構築をしてゆくかという試行錯誤の状況である。
しかし,阪神・淡路大震災をはじめ,中越大地震,東日本大震災など,社会環境は毎日大きく変化し安全神話が壊れている状況で,今後どのように「自分の命を自分で守るか」と言う課題に,だれでもが対応する必要がある。
「命のミックカード®」は,電子カルテ,レセプトコンピューター等から出力されるカルテ情報を瞬時にカードに取り込み記録,保管,活用,出力する機能と救急,緊急時に医療機関や救急隊がカード内部に独自にアクセスする機能を搭載している。
このカードは利用地域を限定しないシステムを搭載しているため,どこでも,いつでもパソコンに接続するだけでネットワークを利用することなくオフラインで個人の医療情報を確認,更新をすることが可能。また,ネットワーク障害時でもカード内部に医療情報が格納されているので,医師は速やかに救急医療処置を行うことができる。
突発的な事故や突然の病気など予期せぬ緊急事態の場合も,カード内部は医療従事者が把握しやすい配置になっており,個人の特定,緊急連絡先や血液型,既往歴,薬歴,検査履歴等を閲覧することができるため,病院受入れや地域医療連携にも役立つ携帯できる医療情報カードである。
※1. 現在,一般診断料(診断書)は有償で各医療機関価格が設定されているため個人が医療機関などで診療情報提供を受けた場合は,別途診断料の費用がかかる。 |