ニプロ(株)は,米国 Infraredx社との間で,同社製血管内画像診断システム「TVCイメージングシステム」の日本国内における独占販売権の取得に関する契約を締結した。
Infraredx社は,1998年に米国マサチューセッツ州にて設立され,NIRS(近赤外線分光法)を用いた血管内リピッドコアプラーク(LCP)検出システムを2009年に世界に先駆けて開発した血管内イメージングシステム専門の企業。
血管内の肥厚した動脈硬化部のLCPが破綻し血管内に流出することで血液が血栓化し,急性心筋梗塞などの原因となることは知られるところだが,このLCPの検出について,これまで有効な検出方法がなかった。
Infraredx社が開発したNIRSを用いたシステムはこのLCPを検出することが可能な唯一のシステムで,さらにこの機能を血管内超音波( IVUS)カテーテルに組み合わせ,さらに日常診療における利便性を高めた「TVCイメージングシステム」を開発した。
IVUSは,血管や病変の性状の確認や血管径,病変長の計測に極めて有用であるため,日本では冠動脈インターベンション(PCI)において日常的に使用されており,このIVUSにLCP検出機能を加えた「TVCイメージングシステム」はこれまでにない血管内画像診断システムとして有用性の高いシステム。
ニプロは,この「TVCイメージングシステム」の国内における独占販売権をInfraredx社より取得。今後は国内での製造販売承認取得に向けて準備を進める。 |