国立がんセンターの飯沼氏監修,都内では唯一国立がんセンターと同じ前処置(大腸検査食とバリウムによるタギング)での検査が可能な施設である,健診会東京メディカルクリニック(所在地:東京都北区)は,大腸がん検査において,日本国内で4号機目,民間の医療機関では初導入である大腸3D-CT(仮想内視鏡検査・128列スライスCT GE社製 HDCT VEO)で検査を行う。
●仮想内視鏡とは
大腸をガスの注入によって拡張させてから,最新の128スライスCT装置を用いて撮影することで,大腸の3次元画像を簡単に得ることができるようになった。仮想内視鏡は,内視鏡検査と比較して,苦痛がなくスムーズに大腸を検査する事が可能。欧米では,CTを用いて大腸を診断することが一般化しており,CTコロノグラフィ(CTC)として大腸がん検診への応用が始まっている。
これまでの大腸がん検診は便潜血反応を主体に行われてきた。しかし早期がんの診断における感度は低く,便潜血陰性の進行がんもあるため,その精度は必ずしも満足のいくものでははない。
また,大腸内視鏡検査は早期がんの診断で最も感度が高い方法だが,検査における苦痛や前処置の負担が大きいことが問題となっていた。CTコロノグラフィは検査の負担が少なく,精度が高い方法として,極めて有用な大腸の診断方法であることが明らかとなっている。
●同院の大腸3D-CT検査(大腸仮想内視鏡)の大きな4つの特徴
1.国立がんセンターと同じクオリティーの検査が可能
東京都内で唯一,国立がんセンターと同じ前処置,大腸検査食とバリウムによるタギングが可能な施設。
【バリウムによるタギングとは】
少量のバリウムと検査食によって,大量の下剤を飲まずに,非常に楽な前処置を実現する。残便があっても検査食に混ざったバリウムで腫瘍などとの区別をはっきりさせ,見逃しなどを軽減する。
2.超低被曝オプションで放射線被曝を80%程度カット
民間初となるGE社製HDCT VEOシステムで,通常のCT検査の被曝を80%程度カットして,非常に少ない被曝での検査が可能。
3.炭酸ガス注入器導入で痛みの少ない検査
炭酸ガスは通常の空気と違い,非常に吸収が早いため,痛みの少ない検査が可能。
4.最新のワークステーションで,大腸仮想内視鏡画像ほか様々な3D画像の作成する。
●大腸3D-CT(仮想内視鏡)検査の特徴
- 短時間の検査(10分程度)。
- 大腸内視鏡検査と異なり,苦痛のない検査が可能。(高齢の方にも最適)
- 臨床的に問題となる5mm以上のポリープにおける十分な診断能が確認されている。
- 大腸内視鏡の挿入が困難な方(女性骨盤手術後の方など)でも検査が容易。
- 他の大腸検査で問題となる大腸穿孔や出血などの偶発症が極めて稀。
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