東芝メディカルシステムズ(株)は,平成24年5月31日(木)に開催された取締役会において,第85期(平成23年4月1日〜平成24年3月31日)の決算および役員人事を次のとおり内定した。
これらの事項は,平成24年6月28日(木)開催予定の定時株主総会および取締役会に付議される。
1. 第85期決算概要(単独決算)
売上高 |
254,959百万円 |
(前年度 248,184百万円) |
経常利益 |
11,965百万円 |
(前年度 11,175百万円) |
当期純利益 |
7,394百万円 |
(前年度 8,367百万円) |
当期におけるグローバルな経済状況は,穏やかな回復基調で推移し,医療機器に対する需要も堅調に推移した。国内の医療機関経営は引続き厳しい状況であるが,地域医療再生計画の実行年度であったため,交付金を活用した設備購入が始まった。また,診療報酬は据置かれた一方,年度後半にはCT,MRIに対する加点を見越した導入計画を作成する動きがあった。米国では,診療報酬削減の影響を受けて,医療市場は低調であった。欧州でも,医療費抑制施策が継続されたことや,南欧での債務危機の影響を被り,市場は停滞した。中国の医療市場の成長は引続き力強く推移している。
このような状況の下,同社は,1)コア事業である画像診断分野での強化・拡大 2)新興国を含むグローバルでの拡販 3)新規事業領域への取組み 等の重要課題に取組んだ。
国内市場においては,320列CTや3テスラ MRI等のフラッグシップ商品が納入された大学や病院等で高い評価を受け,東芝ブランドの価値向上に大きく寄与している。一方で,高機能でコンパクト・低被ばくをコンセプトにした普及型4列,16列CTが好調で,シェアアップに寄与している。しかしながら,ユーロ安を背景とした欧州メーカーの価格攻勢及び競争激化により売価ダウンが加速している。
海外市場においては,米国で同社が得意とするCTが心臓診療報酬の削減の影響を受けて低調となったが,ロシアではCT,MRを中心に大きく受注額を伸ばした。
新規事業分野としては,医用画像の外部保存サービスをはじめとする医療クラウド事業をスタートした。また,昨年6月にVital Images Inc.を公開買付により買収し,100%子会社化した。Vital社は,医用3D画像診断・解析ソフトウエアのトップメーカで,この買収により,両社の技術・製品を融合し,臨床的価値の高い医用画像ソリューションを提供する体制が整った。さらに,昨年10月には東芝住電医療情報システムズ(株)を完全グループ子会社化し,社名を「東芝医療情報システムズ株式会社」と改めた。これにより国内医療情報ソリューション事業の一層の強化を図る。
こうした状況の結果,同社売上は2,550億円(前年比67億円増),経常利益は120億円(前年比8億円増)となった。同社主要製品の海外売上比率はグループ全体で59%。全体としては上記市場環境の変化を受けたものの,対前同で増収増益となった。
2. 役員人事
(取締役・執行役員) |
(氏 名) |
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(職位) |
(現職) |
代表取締役 社長 |
綱川 智 |
(再任) |
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取締役 上席常務 |
鷲尾 信宏 |
(再任) |
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取締役 上席常務 |
朝比奈 宏 |
(再任) |
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取締役 上席常務 |
小林 一也
(こばやし かずや) |
(昇任) |
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取締役 常務 |
田中 慶二 |
(再任) |
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取締役 |
山野井 俊夫 |
(再任) |
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取締役(非常勤) |
島岡 聖也 |
(再任) |
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常務 |
塙 政利 |
(再任) |
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常務 |
内藏 啓幸 |
(再任) |
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常務 |
信太 泰雄 |
(再任) |
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常務 |
白勢 直樹 |
(再任) |
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常務 |
久保田 文雄 |
(再任) |
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常務 |
上本 泰之 |
(再任) |
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常務 |
神島 誓雄
(かみじま ちかお) |
(新任) |
同右 |
東芝メディカルシステムズ・ヨーロッパ社社長 |
監査役 |
平山 和成 |
(再任) |
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監査役(非常勤) |
桑名 環 |
(再任) |
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監査役(非常勤) |
茅嶋 紀男
(かやしま のりお) |
(新任) |
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(株)東芝 |
3. 退任役員
取締役 専務 |
木村 達(退任後は日本画像医療システム工業会常任理事) |
監査役 (非常勤) |
山名 賢志 |
4. 関係会社社長人事
東芝医療用品(株) 2012年6月28日付
社長 藤本 清((株)メディカルサプライジャパン社長)
(株)メディカルサプライジャパン 2012年6月28日付
社長 毛塚 昌宏 (東芝医療用品(株)社長)
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