シーメンスヘルスケア・ダイアグノスティクス(株)は,ガスボンベ内蔵のコンパクトな血液ガス分析装置「ラピッドラボ348EX」を発売した。「ラピッドラボ 348EX」は,血液中の血液ガス,電解質だけでなく,透析液の電解質も測定可能。本製品のメーカー希望価格は750万円(税別),3年で約600台の販売を予定している。
「ラピッドラボ 348EX」は,1996年発売以来現在まで,日本国内で4,000台以上設置された「ラピッドラボ348」の後継機種。本製品は,従来品の特長である,ガスボンベ内蔵による小型,静音設計,透析モードでの透析液の電解質測定,血液と試薬経路の最適で無駄のないデザインによる簡易メンテナンスはそのままに,さらに毎日のオペレーションやワークフローを効率化するカラータッチスクリーンやバーコードリーダーなどを標準装備した。「ラピッドラボ 348EX」は,臨床診断に求められる信頼性の高い分析結果を,簡単な操作で必要なときにすぐに報告が可能な,中小規模検査室向けの血液ガス分析装置。
また,すでに多くの透析医療施設で使用されている「ラピッドラボ 348」の透析モードは,透析カードを使用して通常モードからの切り替えを行なっていたが,「ラピッドラボ 348EX」では,スクリーンのアイコンをタッチするだけでモード切り替えが可能となり,さらに使いやすくなった。正確な濃度管理が求められる透析液の電解質測定を,血液ガス分析装置ならではの簡単操作で,約60 秒で結果報告する。
本製品のように患者さんの近くでおこなわれる検査はポイント・オブ・ケア(POC)検査と呼ばれ,医師が検査結果を即座に判断し,迅速な処置や治療の過程,予後のモニタリングまでを的確に行うことができるため,医療の質,患者さんのクオリティ・オブ・ライフ(QOL)の向上に大きく役立つとして注目されている。
●主な特長
- 省スペース化
- ガスボンベ内蔵によるコンパクトボディ,場所を選ばず設置可能
- ワークフローの効率化
- カラータッチスクリーン採用
- バーコードスキャナー標準装備
- USBポート搭載
- 較正ガスは取付・交換が簡単なガスカートリッジを採用
- 検査効率の向上
- 最適で無駄のない血液と試薬の経路による簡単なメンテナンス
- 患者さんにやさしいわずか50μ Lの最小検体量
- オプションのデータマネジメントシステム「ラピッドコムデータマネジメントシステム」に対応し,院内の複数の血液ガス分析装置を遠隔から一元管理可能
- 信頼の透析モード
- 透析液の電解質を約60秒で報告
- 無酢酸透析液にも対応
- タッチパネルから簡単に透析モードへの切り替え可能
|