東芝メディカルシステムズ(株)は,昨年11月のリリースから現在まで世界で310台以上を販売している16列マルチスライスCT Alexion™を基本プラットフォームとし,最新被ばく低減技術を搭載した4列マルチスライスCT Alexion™ / Access Editionの国内向け販売を1月23日より開始する。
Alexion™は,マルチスライスCTをより多くの医療施設で使用できるよう「被ばくを抑えて高画質」「高機能でコンパクト」「高いコストパフォーマンス」などをコンセプトに開発された。すでに導入している医療施設からは大変高い評価を得ている。
一方で,昨今,医療従事者や特に患者さんの医療被ばくへの関心が高まりつつある。そのため同社では,医療施設や患者さんの幅広いニーズに応えるために,4列マルチスライスCTにもAlexion™のコンセプトを継承させ,より低被ばくなCT検査を実現する,同社最高級機種で開発されたAIDR 3D(Adaptive Iterative Dose Reduction 3D)を搭載した,Alexion™ / Access Editionを開発した。
●主な特長
1.被ばくを抑えて高画質
同社最高級機種Aquilion ONE™で開発された被ばく低減と高画質化に貢献するAIDR 3Dを,4列マルチスライスCTとして初めて標準搭載した。AIDR 3Dは逐次近似再構成法の原理を応用した最新かつ独創的な画像再構成アルゴリズムで,撮影部位を選ばず,すべてのCT検査に適用でき,画像ノイズで最大50%,被ばく線量で最大75%の低減効果を発揮する。また,AIDR 3Dは患者さんの体型にあわせてスキャノ画像から最適線量を連続的に自動調整するVolumeECとの連動も可能なため,不要な医療被ばくを低減する。
2.高いコストパフォーマンス
AIDR 3Dにより,低線量で高画質の撮影が可能となったため,小型でコストパフォーマンスに優れた2.0MHUのX線管装置を搭載でき,ランニングコストの削減が可能(撮影環境に応じて容量の大きな3.5MHUのX線管装置もオプションで搭載できる)。また,ガントリと寝台の設置面積は最小10.4m2,電源容量も30kVAで稼働できるため,CT導入時の各種工事費用も最小限に抑えることができる。
3.わかりやすいナビゲート機能と豊富な臨床アプリケーションソフトウェア
シンプルでグラフィカルな操作画面のナビゲート機能を搭載。患者登録後は,一連の撮影操作を流れるような対話形式で進めていくことができる。
また,疾病の早期発見を支援するための臨床アプリケーションソフトウェアも豊富にラインナップ。「体脂肪面積計測ソフトウェア」は,成人病のリスクを高める「メタボリック症候群」の状態を内臓脂肪の面積により解析する。「ラングボリュームメジャーメント」は,世界的に増加傾向にあり,今後死亡原因の上位に上がると予想されるCOPD(慢性閉塞性肺疾患)の診断支援に活用することができる。 |