シーメンスヘルスケア・ダイアグノスティクス(株)は,化学発光免疫測定装置ケミルミADVIA Centaur(ケンタウルス)シリーズの専用試薬「ケミルミ BRAHMS プロカルシトニン」(承認番号:22300AMX01247000)を発売した。
プロカルシトニン(PCT)はカルシトニンの前駆タンパクとして甲状腺で産生される。健康正常人では血中にほとんど遊離されないが(0.05ng/mL未満),細菌感染では炎症性サイトカインにより甲状腺外(肝,肺,腎,筋肉,脂肪組織など)からもPCTが分泌される。一方で,ウイルスや自己免疫性疾患ではあまり上昇しないため,重症細菌感染症,特に敗血症の診断に有用とされている。
参考文献:
レジデントノート Vol.12 No.14 p.241-245 2011
Medical Technology Vol.36 No.5 p.501-505 2009
敗血症は致死率の高い重篤疾患であり,特に救命救急センターやICU等の現場で迅速な報告が求められている。「ケミルミ BRAHMS プロカルシトニン」は30分以内に結果が報告でき,さらに,測定レンジ上限(75ng/mL)以上の検体は自動希釈再検されるため,いつでも簡単にPCT測定が可能。
「ケミルミADVIA Centaurシリーズ」は,ランダムアクセス,試薬調製不要なイムノアッセイシステムで,幅広い測定項目(心疾患,甲状腺,腫瘍マーカー,性腺/ 下垂体ホルモン,感染症,血中薬物/ 免疫抑制剤,貧血など)を取り揃えている。 |