パナソニックグループは,診療所・クリニックにおける診察業務の効率化の要望に応える,電子カルテシステムと医用画像保管システム(以下,PACS)を一体化したシステムを開発し,2011年12月20日より発売する。
近年,医療情報のデジタル化が進められているが,電子カルテシステムとPACSはそれぞれで導入が進んでおり,診療業務の効率化のため,医療機器間の連携が求められている。
本システムは,三洋電機(株)の電子カルテシステム「Medicom-HRU(メディコム エイチアールツー)」に,パナソニック ヘルスケア(株)の子会社,パナソニック メディカルソリューションズ(株)のPACS「Plissimo(プリッシモ)」を一体化させた商品。患者情報の共有,各種DICOMデータ連携を実現させている。
パナソニックグループは,「クリニックまるごと」ソリューションを提供し,診療所・クリニック・病院など医療現場のご要望に応えることで,診療業務の効率化に貢献していく。
●主な特長
1. 電子カルテとPACSを一体化して,省スペース化を実現
従来の電子カルテに高精細ディスプレイ,PACSソフトを追加するだけで,簡単に電子カルテ,PACS一体型システムに変更が可能。電子カルテ導入済みの医療機関,あるいは新規に導入する医療機関双方にも対応する。また従来は,電子カルテ,PACSのそれぞれに本体,キーボード,マウスがあり,それで操作する必要があったが,本システムは操作性も一体化するのに加え,本体,キーボード,マウスが1台で済むため省スペース化も実現した。
2. 患者情報,各種診療データの共有を実現
患者データ,診療データが共有され,従来電子カルテ,PACSで別々だったデータ管理の一元化が可能。またカルテ画面から直接DICOM画像データを呼び出すことができ,スムーズな診療を行える。更にPACSからのDICOM情報が,カルテに自動的に記載され,業務の効率化を図ることができる。
3. 導入・設置,保守・サポートの窓口一本化により,スピーディーな対応を実現
従来は電子カルテ,PACSはそれぞれのメーカーが導入・設置,保守・サポートを行っていた。本システムでは,導入・設置,保守・サポートを一本化することで,医療機関の対応をスピーディーに行える。
●システム構成
[サーバーシステム]
・従来の電子カルテのサーバーシステム構成に加え,PACS用のDICOM画像格納用ハードディスクを2つ増設。サーバーではDICOM画像の参照はできない。
[クライアントシステム]
・従来の電子カルテのクライアントシステム構成に加え,PACS用のDICOM画像参照用の高精細ディスプレイを増設。高精細ディスプレイのみでの運用も可能。 |