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GEヘルスケア
生細胞撮像に革新をもたらす
超高解像画像システム
「デルタビジョンOMXブレイズ」を発売

(2011/11/22)

●問い合わせ先
GEヘルスケア・ジャパン(株)
コミュニケーション本部 松井亜起
TEL 0120-202-021 FAX 042-585-5360
Mail: aki.matsui@ge.com
http://www.gehealthcare.co.jp

DeltaVision OMX Blaze

※2011年11月1日に欧米同時発表したプレスリリース意訳版

  GEヘルスケア傘下のアプライド・プレシジョン社(API)は2011年11月1日に,研究用顕微鏡システム「デルタビジョンOMXブレイズ(DeltaVision OMX Blaze™)」を発売すると発表した。独自の超高速照明モジュールと最新の高性能高速カメラ技術を採用した同システムは,超高解像撮像を新たな水準へ高めると見込まれている。

  デルタビジョンOMXブレイズの撮像速度により,研究者は同一の生細胞内の標識タンパク質を分子レベルの三次元解像度で,経時的に追跡できるようになり,細胞内の特定の構造物の挙動,その相互作用機序および継続時間に関する研究上の新たな課題に答えを出すことが可能となる。

  API社の先端応用技術担当ディレクターであるポール・グッドウィン氏は,「かつてない解像度で生細胞の動画を見ることができ,非常に感慨深いものがあります。こうした画像技術の革新は研究者にとって非常にエキサイティングです。OMXブレイズにより,我々はこれまで解明できなかった課題に答えることができます」と述べている。

  GEヘルスケアのライフサイエンス統括本部の細胞技術担当ゼネラルマネージャーであるアマー・アビッド博士は,「この技術の可能性はまだ始まったばかりです。細胞の経時的な相互作用を分子レベルで追跡できることにより,ライフサイエンス研究の多くの領域で新しい先端分野が開拓されることでしょう。この技術は細胞撮像におけるきわめて重要な進歩です」と述べている。

  この技術では,米カリフォルニア大学デービス校を拠点とするバイオフォトニクス科学技術センター(CBST)の研究者が初期段階からベータ試験に協力した。またこのシステムは,早期導入を決定した世界中の数多くの現場にすでに設置されており,今後2カ月以内での本格稼働を目指している。

  CBSTのアソシエイト・リサーチ・ディレクターであるフランク・チュアン博士は,「現在我々は,健康と疾病のメカニズムを分子レベルで理解する必要性に迫られています。OMXブレイズは研究ツールとして非常に大きな可能性を秘めています。これを研究モデルに応用して,化学療法に対するがん細胞の反応,HIVをはじめとするウイルスの細胞間感染,工学的な処理を施したナノ粒子の動態を観察できることを非常に楽しみにしています」と語っている。

  過去10年間,これまで想定されてきた顕微鏡の光学的限界を克服するためにコンピューターや光学手法を駆使した蛍光顕微鏡検査法が数多く開発されてきた。API社のデルタビジョンOMX超高解像システムでは,3D-SIM(構造化照明顕微鏡)と呼ばれる手法を採用している。これにより3つのすべての次元で解像度が約2倍となり,従来の顕微鏡と比較し,volume resolutionが8倍向上した。

  DeltaVision OMXに関する詳細情報,ならびに同システムで撮影したサンプル画像(動画・静止画)は,下記サイトで閲覧できる。
http://newsroom.gehealthcare.com/press-kits/applied-precision-omx-blaze/

微小管の生細胞撮像に関する映像について
上記サイト内の映像では,微小管の端部にあるEB3と呼ばれるタンパク質のダイナミックな動きを見ることができる。微小管は,細胞の構造を維持する骨格状のネットワークの一部であり,細胞周辺の輸送経路となって,細胞分裂中の染色体分裂において重要な役割を果たす。撮像された細胞型はHCT-116。HCT-116は,元々は結腸直腸腫瘍から抽出されたヒト細胞だが,現在では正常な細胞機能のモデルとして広く利用されている。これらの細胞を薬剤処理して微小管の挙動を阻害することで,研究者はがん細胞の複製能を阻害する効果的な手法を発見し,新たながん治療構築に役立てる道を開くことができる。映像作成に使用した細胞試料は,ワシントン大学(米シアトル)の生理学および生物物理学教授であるリンダ・ワーデマン教授から提供された。

※デルタビジョンOMXブレイズは研究用機器であり,登録医療機器ではない。