日立コンシューマエレクトロニクス(株)(以下,日立)は,放射線(ガンマ線)を検出する半導体型のセンサー・モジュール(以下,本製品)を新たに開発し,2011年11月15日より受注を開始する。
日立は,長年TVやビデオカメラなどの映像機器の開発を通じて培ってきた微細加工や実装技術,微小信号処理技術を活かして,ガンマ線検出技術をモジュール化した。本製品には,(株)日立製作所の日立研究所,中央研究所が2000年代前半から研究開発を進めてきた半導体方式の検出技術を用いている。この技術により,高いエネルギー分解能(テクネチウム99mに対し5%程度)と高感度なガンマ線検出をコンパクトに実現することが可能になった。
本製品は,ガンマ線を検出するセンサーとして,核医学での診断に用いられるSPECT装置や各種の放射線測定装置への適用が可能。
日立は,本製品を適用した放射線測定装置の開発も進めており,実用化に向けて検証を進めている。
●適用分野とその活用例
ガンマ線を検出するセンサーとして,広く活用可能。
1. 核医学診断 : SPECT装置
2. 放射線モニタリング : ビデオカメラと画像処理を組み合わせた放射線測定装置
3. ベクレルモニター : 食品,水質,土壌等の放射線測定装置
●適用事例
日立GEニュークリア・エナジー(株)では,2011年7月,本製品を搭載したハンディ型の放射線測定装置を開発した。日立GEニュークリア・エナジー(株)は,東京電力(株) 福島第一原子力発電所にて本装置を使用して放射線量を測定し,良好な結果が得られている。 |