オリンパス(株)は,高い解像力・色再現性を持つ顕微鏡用デジタルカメラ「DP73」を発売し,2011年11月28日から日本で,その後海外で順次発売する。「DP73」は,2008年7月に発売した同社顕微鏡向けカラーデジタルカメラのフラッグシップ機「DP72」の後継機で,生物顕微鏡および工業用顕微鏡に組み合わせて使用することができる。解像力と色再現性のさらなる向上により,観察対象物のより微細な構造や,わずかな色の違いの見極めが可能。
● 主な特長
1. 最大1728万画素の高解像度を持ち,偽色やモアレを抑える「ファインディテール処理」で解像力をより強化
201万画素のカラーCCDを画素シフトすることで,前機種「DP72」で最大1280万画素だった撮り込み画像サイズを最大1728万画素まで高めた。さらに,従来の1画素1色(3×3)の画素シフトに加え,1画素で3色(RGB)の画像取得を可能にした3CCDモードの採用により,より解像力の高い画像を取得することができる。また,解像感の劣化につながる偽色やモアレを抑えるため,同社のデジタル一眼レフカメラにも使用されている技術「ファインディテール処理」を採用した。
2. これまで再現が難しかった,茶・青・紫などのわずかな色の違いを表現
広範囲の色調を再現する色空間,AdobeRGBをサポート。さらに,新色再現アルゴリズムを搭載し,これまで表現が難しかった茶・青・紫などのわずかな色の違いも再現する。また,回路系ノイズの低減,画像処理の最適化などを図ることにより,ISO100〜1600の高感度撮影の実現と,ノイズの少ない,明るく鮮明な蛍光画像を取得することができる。
3. 豊かな階調表現を実現する「WiDER(ワイダー)」の採用
同社の顕微鏡用デジタルカメラにおいて初めて,画像の領域ごとに明るさやコントラストを調整する機能であるトーンカーブやゲインを最適化する「WiDER」を採用。これにより,白とびや黒つぶれのない,豊かな階調表現を実現している。 |