富士フイルム(株)は,新開発した独自の画像センサー「スーパーCCDハニカム™」と新開発レンズの搭載により,高画質画像を実現した経鼻内視鏡「EG-580NW」を,10月20日より富士フイルムメディカル(株)を通じて発売する。「EG-580NW」は,鼻からの挿入で咽頭反射による嘔吐感を軽減する,検査時の患者負担が少ない経鼻内視鏡の新ラインアップ。
富士フイルムは,平成14年に先端部径が5.9mmと細く,鼻からの挿入に適したしなやかさを持つ経鼻内視鏡を発売し,検診分野を含めて広く経鼻内視鏡検査の普及に取り組んでいる。経鼻内視鏡検査は,口から挿入する経口内視鏡検査に比べて嘔吐感が少なく,検査中でも会話ができることから,医師および患者の双方より,高い評価を得て,現在,日本のみならず,アジアやヨーロッパなどでも普及している。
今回発売する「EG-580NW」は,新開発の独自の画像センサー「スーパーCCDハニカム™」を搭載し,高い解像度を実現することで,微細な血管走行などの描写力向上が期待できる。また,「EG-580NW」は,同社がカメラレンズの設計で培った光学技術を駆使し,内視鏡用に新開発したレンズを搭載。中心部から周辺部まで歪みを低減した画像を提供することができる。さらに,病変部に3mmまで寄ることを可能とし,従来モデルに比べて観察範囲を拡大。高い解像度を持つCCDとレンズとの組み合わせで画質を最適化させ,近接撮影における観察性能を向上させている。
これらの高性能な画像センサーやレンズに長年蓄積してきた画像処理技術を組み合わせることで,ノイズを低減させたクリアな画像提供が可能となり,病変の早期発見や診断精度の向上をサポートする。このほか,「経口内視鏡と同等の広視野角140度」や「先端部径5.9mmの極細径」,「軽量で操作性に優れたグリップ」など,従来機種で好評いただいている特長も継続して備えている。
●主な特長
(1) 新開発の画像センサーとレンズの搭載などにより,高画質画像を提供
- 新開発した独自の画像センサー「スーパーCCDハニカム™」を搭載,高い解像度を実現することで,微細な血管走行などの描写力向上が期待できる。
- 同社がカメラレンズの設計で培った光学技術を駆使して内視鏡用に新開発したレンズを採用し,中心部から周辺部までより歪みを低減した画像を提供することができる。
- 病変部に3mmまで寄ることを可能とし,従来モデルに比べて観察範囲を拡大。高い解像度を持つCCDとレンズとの組み合わせで画質を最適化させることで,近接撮影における観察性能も大幅に向上させた。
- 新開発の画像センサーとレンズに長年蓄積してきた画像処理技術を組み合わせることで,ノイズを低減させたクリアな画像を提供する。
(2) 先端部径5.9mmの極細径ながら,経口内視鏡と同等の広視野角140度を実現
- レンズやCCDなどを極細径に組み込む高密度実装技術を駆使して,先端部径5.9mmを維持しながら,経口内視鏡と同等の140度の広視野角を実現。
- 2灯式ライトガイドを採用しているため,影の出にくい明るい画像で,広い範囲を観察することができる。
(3) 軽量で操作性に優れたグリップを採用
- 軽量かつ細身のグリップを採用。手の小さな方でもアングル操作ノブにしっかり指がかかり,フィット感が得られる。
- 手元のアングル操作にスコープ先端部が機敏に追従するなど,操作性に優れているため,医師の負担軽減に貢献する。
(4) 分光画像処理機能「FICE(Flexible spectral Imaging Color Enhancement)」との組み合わせで,病変の早期発見・診断を強力にサポート
「FICE」と組み合わせて使用することで,観察対象ごとに適した波長パターンを任意に設定でき,よりコントラストの強い画像を得ることが可能。経鼻内視鏡検査でも,通常画像の明るさを大きく損なうことなく,コントラストのついた分光画像を瞬時に得ることができ,病変の早期発見・診断をサポートする。 |