日本ヒューレット・パッカード（株）は，シンクライアント端末の新製品3機種を発表した。
企業の大切な資産であるデータをデータセンターに集約し，個々の端末に保持しないことによって，高いセキュリティ性と管理コストの削減を実現するシンクライアントソリューションは，ITガバナンスの強化を図る多くの企業で導入が進んでいる。一方で，業務の生産性や管理者の工数の削減など，シンクライアントソリューションの新しい課題が顕在化してきた。 日本HPは顧客のニーズに対応するため，HP独自OS「HP ThinPro」を搭載したエントリーモデル「HP t5565 Thin Client（以下t5565）」，最新OS「Windows Embedded Standard 7」を搭載したスタンダードモデルの「HP t5570e Thin Client（以下t5570e）」，最大4画面同時出力に対応する上位機種「HP t5740ex Thin Client（以下t5740ex）」の計3機種を発表した。
●主な特長
・ 処理性能が大幅に向上した独自OS「HP ThinPro」搭載モデル「t5565」
「t5565」は，従来モデル「t5325」の後継機種で，外部からの攻撃を受けにくいLinuxベースの独自OS「HP ThinPro」を搭載。プロセッサーに「VIA Nano™ u3500 1GHz」を搭載することにより，大幅な処理性能向上を実現した。
また，対応プロトコルは，従来のrDesktop 1.6（RDP6.0相当）とICA 11.111に加えてVMware PCoIPも利用可能となり，より使いやすくなった。
・ コストパフォーマンスの高いスタンダードモデルにWES7を搭載した「t5570e」
「t5570e」は，コストパフォーマンスの高いスタンダードモデル「t5570」に，最新OS「Windows Embedded Standard 7」を搭載。最新のネットワークプロトコル「Microsoft RDP 7.1 with Remote FX」に対応し，Windows® 7ベースのFirewall機能と合わせて，堅牢なセキュリティ性能を備えます。無線LAN機能内蔵モデルも用意している。
・フルHD 4画面出力に対応するハイパフォーマンスモデル「t5740ex」
「t5740ex」は，フルHD動画の滑らかな再生を可能とする「Broadcom iBCM70015（Crystal HD Media Accelerator）」チップを搭載した，ハイパフォーマンスモデル。また，拡張カードを増設できるPCI Express x4／PCIスロットの搭載により，優れた拡張性を備える。OSには「Windows Embedded Standard 7」を搭載している。
製品ラインアップとして，Broadcom BCM70015チップ搭載モデル，同チップに加えてPCI拡張スロットを利用し，フルHD映像の2画面同時出力に対応するATI FirePro™ 2270 PCI-EX1を搭載したモデルと4画面同時出力に対応するATI FirePro 2460を搭載したモデルの計3機種を用意。複数の画面を利用する，トレーディング端末やデジタルサイネージとしての用途にも最適である。 |
