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PACS電子カルテ  PACS,医療情報システム(電子カルテ)

GEヘルスケア・ジャパン
クラウドコンピューティング型データホスティング・サービス「医知の蔵」販売開始
〜専用サイトも開設,サービス開始は本年10月を予定〜

(2011/7/1)

●問い合わせ先
GE ヘルスケア・ジャパン(株) 広報 松井
TEL 0120-202-021 FAX 042-585-5360
Mail: aki.matsui@ge.com
http://www.gehealthcare.co.jp

  GEヘルスケアグループ(以下GEヘルスケア)の世界中核拠点の1つであるGEヘルスケア・ジャパン(株)は,クラウドコンピューティングを活用した医療用画像のデータホスティング・サービス「医知の蔵(いちのくら)」を,7月1日(金)に販売開始した。

  医知の蔵は,同社のPACS(医用画像管理システム)を導入している顧客医療機関が撮影したCT(コンピューター断層撮影装置)やMRI(磁気共鳴断層撮影装置),PET(陽電子放射断層撮影装置)などの医用画像を,ソフトバンクテレコム(株)の保有するデータセンター設備を活用して院外保存するクラウド型の医療サービス。同社は医用画像の保存に関する運用管理業務を手掛ける。

  医知の蔵を導入することで,医療機関は加速度的に増大し続ける大容量の医用画像データを,院内と同等の利便性を残したまま,各種ガイドラインに対応したセキュリティ体制のもとで外部保管できるようになる。外部保管に伴い,これまでの院内保存時にかかっていたサーバー代や電気代,その他運用管理にかかる人件費などが一部不要になるため,医療機関は核となる診療行為に資源をより集中投下し経営効率を改善できると見込んでいる。また医用画像は,プライマリーデータセンターと国内遠隔地に設置されたバックアップ用のセカンダリデータセンターの2カ所で保管し二重化されるため,医療機関のディザスタリカバリ(災害時復旧)体制の強化にもつながる。

  医知の蔵ではホスティングしたデータ容量に応じた従量制の料金体系を採用し,本年10月にサービスを開始する予定。画像を院内保存する場合に比べた中長期の総管理コストの削減効果に加えて,災害対策や高いセキュリティなどのメリットを訴求し,同社のPACS導入顧客を中心にサービス提供を図る。

  また同社では,同じく7月1日付で医知の蔵の専用サイト(http://www.ichino-kura.jp)を開設。同サイトでは,サービスの特長のほか,医用画像の外部保管に関する専門家のコメントや導入事例などもサービス開始後順次取り上げていく予定で,この大手ヘルスケア企業と国内トップクラスの通信会社としては国内初の共同データホスティング事業を詳しく紹介している。

●医知の蔵(いちのくら)概要

・名称の由来
医知の蔵は,「医」で医療機関を対象にしていること,「知」で画像を単なるデータとしてだけでなく,知識・知恵・知見を駆使し情報を取り扱うこと,「蔵」でこの「知」を保存・保管するサービスを表す。

・特長
GEヘルスケアのPACSは2ティア型と呼ばれる,「短期ストレージ」(主に撮影から3〜5年以内の画像を保管)と「長期アーカイバー」(病院が電子保管を決定したすべての撮影画像を保管)の2層構造という特長を有しており,医知の蔵ではこの長期アーカイバーに保管されている画像を対象とする。このユニークな2層構造型PACSにデータホスティング・サービスを組み合わせることで,医療機関はこれまでにない以下のようなメリットを享受できる。

  1. 短期ストレージ(STS)は引き続き院内に置くため,直近に撮影し頻繁にアクセスするデータはこれまでと同様,院内の高速ネットワークを活用した迅速な読影・参照が可能。
  2. 長期アーカイバーを院外のデータセンターに持つため,長期・短期とも院内に保存されている現状に比べてディザスタリカバリ能力が大幅に向上するだけでなく,さらにバックアップ用のセカンダリデータセンターを遠隔地に用意することでより強固な災害対策を実現。
  3. 同社が,PACSの保証期間中又は保守契約を締結している医療機関に対して既に提供しているセキュリティの確保された保守回線(InSite®)を利用可能なため,院内システムとデータセンター間をつなぐ高速回線の新設が不要。その結果,低コストかつ短期間でのサービス導入を実現(院内の環境によって異なる場合がある)。
  4. データセンターで保管する長期アーカイバー内に,院内で保存する短期ストレージ(STS)内の画像も含まれているため,将来院内の短期ストレージを交換する際にも,より効率的かつ経済的なデータ移行が可能

医知の蔵サービス概念図
医知の蔵サービス概念図