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国立循環器病研究センター
医療機器に対する意識調査結果を発表

(2011/5/31)

●問い合わせ先
国立循環器病研究センター
TEL 06-6833-5012
総務課 広報係
http://www.ncvc.go.jp/

 

  国立循環器病研究センターは,生活者の医療機器開発の現状認識や国産医療機器へのニーズを探るため,全国5,155名を対象とした「医療機器に対する意識調査」を 2011年3月8日(火),9日(水)に実施した。調査結果の概要は以下の通り。

(1) 今後,医療機器の必要性が高まると考える人は9割以上
医療機器の必要性について,「高まっていくと思う」と回答した人は 93.7%(「とても高まっていくと思う」(50.4%)+「やや高まっていくと思う」(43.3%))と圧倒的多数を占めた。これに対して,医療機器の必要性が今後低くなると考える人は 0.3%にすぎず,医療機器の必要性が広く浸透していることが示されている。

(2) 「国産」の医療機器を求める人は8割以上
医療機器の自給率について,「積極的に国産品を増やして自給率を上げていくべきだと思う」と回答した人が 82.5%と圧倒的多数を占めた。一方,輸入品の増加を許容する意見は 2.6%にすぎず,国産品を求める声が非常に強い結果となっている。この結果は,日本の企業や研究機関等の医療機器研究開発に対する期待の表れと考えられる。

(3) 審査期間の短縮を求めている人は6割以上
医療機器の審査期間について「短くするべきだと思う」と回答した人は 63.0%(「積極的に短くするべきだと思う」(52.1%)+「徐々に短くするべきだと思う」(19.5%))と過半数を超えている。一方,現状を容認する「今とかわらなくてよいと思う」は19.5%,審査期間を「長くするべきだと思う」と回答した人は 17.5%(「積極的に長くするべきだと思う」(4.7%)+「徐々に長くするべきだと思う」(12.8%))で,2割弱の人は安全性を重視し,審査期間の短縮に慎重であることが示された。
審査の慎重さと比較して,新しい製品を早く使うことを重視する傾向が強くなっている。

(4) 医療機器に参入すると企業イメージは向上する
異分野から医療機器産業に参入した企業の,企業イメージについて「よくなる」と回答した人は 63.3%(「非常によくなる」(15.3%)+「ややよくなる」(48.0%))と多く,企業イメージが「悪くなる」と回答した人は 2.1%にすぎない。
異分野からの参入企業はポジティブに評価されることが多く,イメージダウンはほとんどないと考えられる。

  調査は,研究開発基盤センター知的資産部が,経済産業省平成22年度「創造的産学連携体制整備事業」の一環として実施。研究開発基盤センターが注力している分野のひとつに,医療機器の研究開発があり,これまで,研究者や医師,行政機関との情報交換をおこなってきたが,医療機器の最終利用者である国民の意識を把握する調査はなかった。この調査結果を踏まえ同センターでは産学連携の一層の促進を目指していく。