新製品・企業情報

 
MRI  MRI

GEヘルスケア・ジャパン
国内初の四肢専用1.5テスラMRI
「Optima MR430s 1.5T」を発売
〜高齢化の進展で一段と増える
四肢慢性疾患やスポーツ整形領域での
臨床応用に期待〜

(2011/5/13)

●価格
4億円(税込)
●問い合わせ先
GEヘルスケア・ジャパン(株)
コミュニケーション本部 松井亜起
TEL 0120-202-021 FAX 042-585-5360
Mail: aki.matsui@ge.com
http://www.gehealthcare.co.jp

Optima MR430s 1.5T

  GEヘルスケアグループの世界中核拠点の1つであるGEヘルスケア・ジャパン(株)は,四肢検査専用の1.5T MRI(磁気共鳴断層撮影装置)「Optima MR430s 1.5T(オプティマ・エムアール・ヨンサンマル・エス1.5テスラ)」を,大学病院や地域基幹病院などの大・中規模病院の整形外科やスポーツ整形に取り組む施設を主対象に本格発売する。

  Optima MR430s 1.5Tは,米ゼネラル・エレクトリック(GE)が2009年5月に立ち上げた医療に関するビジネス戦略「ヘルシーマジネーション(healthymagination)」の厳しい認証審査をクリアした,1.5Tとしては国内初の四肢専用MRI。
  同社最小・最軽量の153cm(高さ)×90cm(幅)×70cm(奥行き),454キロのコンパクトな撮影機構部に,人間工学にもとづくエルゴノミクス患者チェアなど,これまでのMRIのイメージを一新する開放感溢れるデザインを採用。従来の臥位ではなく,楽な座位姿勢での検査を実現し,患者の快適性を最大限に高めた。同時に,1.5Tの磁場強度を持つ高機能マグネットと撮像部位に最適な専用コイルを備え,全身用装置と同等の高性能を実現したほか,設置面積の縮小や電気容量の削減など国内医療機関が求める高い経済性も併せ持つ装置である。
  臨床的には,今後日本が迎える超高齢社会において増加することが確実視されている変形性膝関節症などの四肢慢性疾患,ならびに一刻も早い復帰に向けて一段と早期かつ正確な診断が求められるサッカーや野球,ゴルフなどのスポーツ整形の分野で特に高い有用性をもつことが期待される。

患者の快適性を極限まで追求した国内初の四肢専用の1.5T MRI「Optima MR430s 1.5T」
患者の快適性を極限まで追求した国内初の四肢専用の1.5T MRI「Optima MR430s 1.5T」

●主な特長

1. 人間工学にもとづく開放感溢れるデザインで検査時の静粛性も高め患者の快適性を最大化
これまでの全身用MRIの検査時にはベッドに横になり,撮像部位によっては不自然な体勢で検査する場合もあったが,Optima MR430s 1.5Tのエルゴノミクス患者チェアは患者の体型や撮像部位にあわせて,背もたれのリクライニングや肘掛・椅子の調整,フットレストの脱着が可能で,小児から高齢者まですべての患者に自然でリラックスした体勢での検査環境を提供する。
また全身用MRIでは,狭い撮影機構部に全身を入れて検査するため,閉所恐怖症の患者にはMRI検査を施せない場合もあったが,Optima MR430s 1.5Tでは必要部位のみを撮影機構部に入れるだけで検査が完了するため,閉所恐怖症の患者の安心感を高める。
さらにOptima MR430s 1.5Tでは,全身用装置に比べて小型の超電導マグネットを採用したほか,検査中も頭部を撮影機構内に入れる必要がないため,MRIの課題の1つである患者が体感する騒音レベルを減少し,静粛性の高い検査環境を実現する。

2. 高機能マグネットと多彩な専用コイルの搭載で全身用1.5T装置と同等の高精細撮像を実現
Optima MR430s 1.5Tではコンパクトな設計にも関わらず,磁場強度1.5Tの超電導マグネットを搭載し,最大傾斜磁場強度70mT/m・スリューレート(SR)300の高いグラディエントスペックを実現。従来四肢の検査で使用されることが多かった低磁場のMRIでは,関節の細かい構造や軟骨の状態を観察するのが難しく,また高画質撮像の場合には検査時間も長くかかっていたが,Optima MR430s 1.5Tではその高いスペックを生かし,一般的な関節領域においては約30分という短い時間で,S/N比の高い高精細な撮像が可能。
また全身用のMRIでは,臥位姿勢のまま体全体をマグネットの中に入れて撮像していたため,撮像部位を磁場均一性の最も高い中心にポジショニングすることが難しく,これが脂肪抑制効果のムラにつながっていた。Optima MR430s 1.5Tでは内径80mm〜180mmの円筒コイルを6種類取り揃え(一部はオプション),撮像部位に応じて最適なコイルを使用することで,常にマグネットの中心に検査領域をセット可能できるため,ボケやムラのない安定した撮像が可能となる。

3. 設置面積を半減,電気容量を8分の1に減らし高い経済性を達成
Optima MR430s 1.5Tの最小設置面積は3.7m(縦)×6.1m(横)の約23m2と従来の約2分の1(これまでの同社製1.5T装置の最小設置面積との比較)で,撮影機構部も454キロと軽量化が図られているため,一般的な地下または1階だけではなく2階以上のフロアでも設置可能。
また,必要電源容量はわずか6kVAと同社の全身用1.5T装置の約8分の1で済み,電気代を約8割節約できるなど,欧米に比べてスペース上の制約が多い日本の施設にマッチした経済的で環境に優しい設計となっている。

4. 四肢専用装置の導入で四肢・その他領域双方の検査の待ち時間を短縮し,迅速な診断を実現
MRIは現在,頭部や胸部など全身の診断のみならず,現在スポーツを含めた整形領域に満遍なく使用されているが,逆にその臨床応用範囲の広さから検査枠の確保が難しく,予約から数週間〜1カ月後の検査になることも珍しくない。また,今後の高齢化の進展に伴い,変形性膝関節症などの四肢慢性疾患は確実に増加するとみられており,その早期診断に向けて,四肢領域におけるMRI検査の需要は今後ますます高まると見込まれている。
そのため,既に全身用MRIを保有している施設がOptima MR430s 1.5Tを導入することで,Optima MR430s 1.5Tを四肢用に,既に保有している装置をその他の領域にとMRIの用途を分けることで,検査効率を高めることができる。結果として,検査の待ち時間を大幅に短縮し,一刻を争うスポーツ選手を含めた患者一人ひとりに質の高いMRI検査を迅速に提供できるようになる。