(株)グローバルヘルスコンサルティング・ジャパン(以下「GHC」)は,2011年3月18日,京都キャンパスプラザにて,「看護必要度研究会」(代表人:滋賀医科大学付属病院看護部長 藤野みつ子氏)を発足した。大震災直後にもかかわらず全国から6病院14名が参加し,活発な議論が繰り広げられた。
同研究会は,実証的なベンチマーク分析により,各病院の看護必要度データを活用した看護配置,効率的な看護行為への活用,DPCデータと連動させた分析,診療報酬体系への提言力の向上などを通じて,急性期医療の質向上に寄与することを目的としている。
同研究会発足のきっかけは,2009年に開催した滋賀医科大学医学部附属病院看護部とGHCとの勉強会。
「看護師傾斜配置と退院基準・リハビリ評価」「急性期看護補助体制加算」などをテーマに,看護必要度・DPCデータを用いた分析結果をもとに,意見交換を行い,回を重ねるうちに,看護必要度に関する問題点などさまざまな議題が浮かび上がってきた。
現場の看護の質向上,及び診療報酬制度への提言をめざし,賛同を得られる病院を募り,勉強会の規模を拡大。
2010年8月に開催された「日本看護管理学会」で「急性期看護補助体制加算からみる看護の質の可視化 〜ベンチマークによる看護必要度分析の新たな展開〜」と題し,同勉強会で重ねられてきた議論を基に病院の分析成果を発表。
2011年3月18日の勉強会で会則などを明確化し,「看護必要度研究会」の発足に至った。
第一回「看護必要度研究会」では,看護行為の必要性を細かく検討していくこと,看護の質を図る新たな指標について探っていくことによって,「経営改善」や「看護の質の向上」につなげていく重要性を再認識。また,事務部門所属の会員参加により部門を超えた多面的な情報交換の場となっている。
今後は,同勉強会から明らかになった課題などを検討し,2011年8月に開催される「日本看護管理学会」への参加に向けて,さらに議論を深めていく予定である。 |