社団法人浪速区医師会は,地域間医療の情報共有をもっと簡便かつ効率的に行えるよう,病診連携システム「ブルーカード」の情報共有システムに,住友セメントシステム開発が提供するiPad及びiOSアプリを用いた企業向けドキュメント配信管理クラウドサービス「SyncBoardfor Enterprise(シンクボード)」の導入を決定した。
同システムは,ブルーカード(病状急変時対応カード)を患者のかかりつけ医が記入し,医師会にFAXで送付。医師会にてSyncBoardfor Enterpriseにアップロードすることで,iPad上でいつでも最新のブルーカード情報を参照することが可能となる。
また,iPadを使うことで,パソコンの複雑な操作をすることなしに,直ぐに必要な情報を取り出せるため,救急時の受入体制確保を迅速に行うことができるようになる。
病診連携で重要となるのが,電子データの情報共有におけるセキュリティの確保。Syncboardfor Enterpriseでは,最高レベルのセキュリティシステムを実装することにより,通信はもとよりiPadでの保存コンテンツにおいてもセキュアな運用を実現することが可能となる。なお,本システムは4月1日より運用開始予定。
今後は,システムの環境を利用しブルーカード以外の情報共有(血液ラボデータ,画像情報,その他病院情報など)にも活用して行くことを検討している。
●ブルーカード概要:(詳細 http://www.naniwaku-ishikai.or.jp)
ブルーカード(病状急変時対応カード)とは,浪速区の診療所と複数の病院がネットワークを組み,地域住民が安心して医療機関にかかれるシステムの一つ。
患者がブルーカードを所持することにより,症状急変時もいままでの診察歴や摂取している薬などの情報を心配することなく,浪速区3病院と近隣4病院でネットワークを作り,連携して患者の診察・入院受入れをしようというもの。
ブルーカード導入により,現在も救急時の病院搬送時間が大幅に短縮,また,搬送先病院での受入もスムーズに行われている。
●SyncBoard for Enterprise(シンクボード)概要:(詳細 http://syncboard.biz)
SyncBoardとは,組織内で活用している複数のiPad/iPhoneに対し,ドキュメントやコンテンツを一括管理・運用できる最新のクラウドシステムサービス。
SyncBoardでは,情報漏洩を防ぐリモート削除機能,誰がいつドキュメントを閲覧したかのログを細かく収集・管理する機能,本体紛失時の閲覧ロック機能,アプリ連携によるファイル複製の制限,デバイス単位でのアクセス権限管理,ドキュメント単位での閲覧期限設定やデータ保護APIを使用した暗号化など,高いセキュリティを確保しつつ簡易にドキュメントやコンテンツを共有・配布できるシステムを提供している。
■社団法人浪速区医師会
地域住民の皆様の健康を守り,安心して生活ができるよう,各種関係団体と協力しながら,健康相談教室,学校健診,産業保健,乳幼児健診,予防接種,休日急病診療所出務などの事業に積極的に取り組んでいる。また病診連携にもっとも力を入れている。
所在地: 大阪府大阪市浪速区日本橋5丁目21-15
TEL : 06-6633-3818
会長 : 佐久間 靖博
創設 : 1953年
URL : http://www.naniwaku-ishikai.or.jp |