スリーエム ヘルスケア(株)は,音響増幅機能と正確な聴診の妨げとなる周囲の話し声や騒音などを低減する機能を有する電子聴診器,「3M™ リットマン™ エレクトロニック ステソスコープ モデル3100」と,さらに基本機能に録音・通信機能を搭載した「3M™ リットマン™ エレクトロニック ステソスコープ モデル3200」を3月1日より発売を開始した。
また,日本初の有人実験施設「きぼう」日本実験棟における宇宙航空研究開発機構(JAXA)の実験で,「3M™ リットマン™ エレクトロニック ステソスコープ モデル3200」とリアルタイムでの聴診を可能とする遠隔医療用ソフトウェア(日本未発売)が使用されることになった。JAXAの実験では,自律神経活動リズム実験のサポート機器として心臓音データの取得を行うともに,音声会話機能やBluetooth™ による伝送機能を用いて,地上と宇宙をつなげる宇宙医学実験用機器として活用される予定。
「3M™ リットマン™ エレクトロニック ステソスコープ モデル3100」は,従来の聴診器の24倍の音響増幅機能により,聴き取りにくい微弱な音を捕える。また,ANR(Ambient Noise Reduction)テクノロジーにより,周囲の騒音・雑音を平均85%低減し,騒がしい環境の中でも心音や肺音などの正確な生体音聴診を可能にする。外来や小児科の診察室内,健診会場,救急ヘリや救急車の中など,騒々しい場所でも聴診することが可能。
また,ダイアフラム面の中心部にある15ミリの円形センサーが音を拾うので,一般的な聴診器のように面全体を聴診部に密着することなく聴診が可能。新生児,小児,成人の区別や体格ごとに聴診器を選択する必要がなく,健康診断のように多くの患者を聴診する際にも迅速に対応できる。
「3M™ リットマン™ エレクトロニック ステソスコープ モデル3200」はモデル3100の基本機能に録音・通信機能を追加搭載している。聴診器本体に最大30秒間の聴診音を12件録音できる上,Bluetooth™ 機能を搭載しており,聴診音をワイヤレスでPCに通信し,リアルタイムにモニターすることが可能。また,記録・保存した音は,電子聴診器を通じて再生することが可能になった。 |