富士フイルム(株)は,世界最小画素50µmの乳がん検査用デジタルX線撮影装置「AMULET(アミュレット)」に対応したコンピューター乳がん検出支援システム「デジタルマンモグラフィ CAD MV-SR657EG」を,富士フイルムメディカル(株)を通じて3月1日より発売する。
デジタルマンモグラフィ CAD(Computer Aided Detection,以下CAD)は,デジタルX線撮影装置で撮影されたマンモグラフィ画像をコンピューターが解析し,乳がんの特徴を示す領域を表示することで,医師の診断をサポートするコンピューター検出支援システム。乳がんは早期発見が重要と言われているが,診断時の画像の読影は「雪山で白うさぎを見つけるに等しい」と例えられるほど難しいとされている。また,近年,国ががん検診受診率向上に向けてさまざまな施策を展開していることで乳がん検診の受診者は年々増加しており,大量の読影を行う必要のある医師の負担が大きくなっている。そのため,診断業務を支援するCADが求められている。
今回発売する「デジタルマンモグラフィ CAD MV-SR657EG」は,デジタルX線撮影装置「アミュレット」に対応し,「アミュレット」で得られるノイズの少ない高精細な診断画像に合わせて微小石灰化や腫瘤の検出アルゴリズムを最適化することで,高い検出精度を実現した。また,これまで医師がCADの結果確認を行うにはCAD専用のモニターが必要だったが,「デジタルマンモグラフィ CAD MV-SR675EG」では,マンモグラフィを読影するモニターと同じモニターでCADの結果確認も行えるため,診断ワークフローの効率化を実現できることに加え,CAD専用のモニターが不要なため,従来品に比べて,低コストでの導入が可能になる。
●主な特長
(1) デジタルX線撮影装置「アミュレット」や「FCR PROFECT CS」で撮影されたマンモグラフィ画像に対して,CAD処理を行い,微小石灰化や腫瘤などの乳がん患部の特長を示す領域を検出。
(2) 世界最小画素50µmのデジタルX線撮影装置「アミュレット」で撮影したノイズの少ない高精細な診断画像に合わせて,微小石灰化や腫瘤の検出アルゴリズムを最適化することで,高い検出精度を実現。
(3) 1台で「アミュレット」と「FCR PROFECT CS」の同時接続も可能。 (同時接続は最大3台まで)
(4) CADの結果はDICOM規格に沿ったMammography CAD SR (Structured Report)での出力にも対応。これにより,マンモグラフィを読影するモニターと同一モニターでCAD結果を参照,診断できるため,ワークフローの効率化を実現できることに加え,CAD専用のモニターが不要なため,従来品に比べて低コストでの導入が可能。
(5) 欧米人に比べ乳腺が発達している日本人女性の豊富な症例をもとに独自の検出アルゴリズムを開発。
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