「ベルツ賞」はベーリンガーインゲルハイムが1964年に設立した伝統ある医学賞。毎年特定の医学の分野に関する学術論文の募集を行い,優れた論文に対して賞を贈呈するという最新の研究を重視する医学賞で,数多くの日本の医学賞の中でも,最も権威あるもののひとつとして認められている。これまでの受賞論文の総数は107件,受賞者は共著者も含め延べ348名にのぼる。
ベルツ賞常任委員会において,第48回(2011年度)「ベルツ賞」学術論文テーマが「アルツハイマー病」に決定した。2011年8月1日を応募期限として日本全国から論文を募集し,その中から優秀な論文に対して1等賞(賞金800万円),2等賞(賞金400万円)が授与される。論文審査は常任委員と専門委員とで構成される選考委員会で厳格に審査され,優秀な論文に対して上記の賞が11月下旬に開催される贈呈式で授与される。
●「エルウィン・フォン・ベルツ賞」について
「ベルツ賞」は正式には「エルウィン・フォン・ベルツ賞」と称す。日独両国間の歴史的な関係を回顧すると共に,両国の医学面での親善関係を更に深めて行く目的で設立された。「ベルツ賞」の名称は,日本の近代医学の発展に大きな功績を残したドイツ人医師エルウィン・フォン・ベルツ博士の名を冠したもの。ベルツ博士は,ドイツ チュービンゲン大学で医学を学び,ライプチヒ大学講師を経て1876年(明治9年)に来日。在日中は,現在の東京大学医学部の前身である東京医学校で教鞭をとり,数多くの優れた日本人医学者を育てると共に,皇室の侍医を務めた事でも広く知られている。医学教育のみならず,公衆衛生面でも日本の防疫事業の基礎を築くなど,明治から始まる黎明期に日本が西洋医学を導入する上で,大きな貢献をした指導者の一人である。
●第48回(2011年度)「ベルツ賞」 学術論文募集要項
・テーマ: 「アルツハイマー病」
・賞金: 1等賞800万円/2等賞400万円
・「応募資格」「応募方法」などの情報は下記ホームページからベルツ賞の項を参照
http://www.boehringer-ingelheim.co.jp/com/Home/rd/AwardFellowship/baelz/index.htm
ホームページでは,「募集要項」・「応募規定」の請求,また,応募に関する問い合わせを受け付けている。 |