インテル(株)は,インテル社員の健康維持を図るために社内向けの健康増進プログラムを開始すると発表した。このプログラムは,インテル(株)の社員(約530名)を対象にしており,健康データをパソコンで簡単に管理できるコンティニュア対応機器やサービスを活用した健康管理が,社員の日常的な健康意識の向上や健康状態の改善にもたらす効果を検証するのが目的である。
日本は生活習慣の変化と高齢化の進展に伴い,疾病全体に占める糖尿病,高血圧症,脂質異常症などの生活習慣病の割合が増加している。日本人の死亡原因に占める生活習慣病の割合は約6割,医療費においては全体の約3割を占めるに至っている。
2008年4月から健康保険組合や国民健康保険に所属する40歳以上の加入者の特定健康診査・特定保健指導(メタボ健診)が義務化されるなか,企業による積極的な社員の健康管理への取り組みが必要とされている。インテルは,こうした健康に対する社会的ニーズに対応し,また,ICTを活用した効果的な健康管理法を検証するため,今回の健康管理プログラムを実施する。
本プログラムは,2011年1月から,インテル社員が対象となって,コンティニュア規格に対応したPC,体重計,血圧計,およびインターネット・ヘルスケア・サービス“@からだ”((株)ミュートス)を活用して行われる。コンティニュア対応のPCと健康機器はインテル社内4カ所に設置され,社員は休憩時間などを利用して自分の体重や血圧を定期的に計測,記録する。本プログラムでは,産業医などとも連携を図り,各社員に適した健康管理を目指す。
また,社員に対しては定期的な啓発メッセージなどを送り,社員の参加意欲を維持する工夫も取り入れる予定。これにより,コンティニュア対応機器やサービスの利用を通じた健康管理手法が,健康意識や健康習慣(食事・運動・定期的な計測),健康状態の改善にどのような効果を発揮するかを検証する予定である。
インテル(株) 取締役副社長の宗像 義恵氏は「健康に対する社会的な意識の高まりにともない,企業の責任も変化しつつあります。インテルは,社員の健康維持に努めるだけでなく,ICTによる健康管理がもたらす効果について検証し,企業市民として社会全体に有効な健康管理の仕組み作りに貢献していきたいと考えています」と述べている。
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